検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:72,316 hit

ページ6

.


「ああ見えて須貝さん。いつもAちゃんのことを見てるよ。」

「え…?」


思わず顔を上げると、なんと窓の外に今話題の中心に居る須貝さんが何故かそこに居た。


「わっ!ナイスガイなだけにタイミングもナイスすぎる!ほらほらAちゃん外行こ!」

「うえぇ?!彩加ちゃん?!」


本当に私たちの話聞いてたの?と言うくらいナイスタイミングでお店の外にいるもんだから、私たちは思わずお店の外に出てしまう。


「須貝さんっ、どうかされました?」

「え、あ。いやー、どうもなにも…て、とこなんですが」


いつものハキハキした話し方とは違って、今はどこかしどろもどろ。気付いたら一緒にお店の外に来たはずの彩加ちゃんの姿が見当たらない。な、何故…?!


「〜ごめん!俺、さっきAちゃんと話したかったのに山森とばっか喋っちゃって…そしたら、Aちゃんなんか寂しそうな顔してたから気になって、思わず追いかけて来ちゃった。」


顔の前で手を合わせ、謝罪ポーズをする須貝さんに、私はひたすら頭にはてなを浮かべた。

私と話したかった?どうして?私は須貝さんと話したい気持ちはあったけど、彩加ちゃんと話していた邪魔をしようとは思わなかったし。そもそも須貝さんが私に話しかける理由など無いのに…


「……なんか、勘違いしてるみたいだけど。俺、別にAちゃんに用事があるから話したかった。じゃないからね?」

「……??えと、つまり…?」


須貝さんが何を言おうとしているのか、まるで分からずはてなマークは増えるばかり。すると、目の前の須貝さんは少し乱暴気味に頭を掻きむしって、私にとんでもない言葉を投げかける。


「遠回りはやっぱり遠いな!ストレートに伝えるわ!俺、Aちゃんのこと好きなんだよ!」

「え…す、好き…?!す、須貝さんが…私を…?!」

「そーだよ!だから、さっきAちゃんと山森見つけてAちゃんに話しかけよーって思ったのに恥ずかしくなって思わず山森にばっか話しかけちゃったし。挙句の果てには妹に呼び出されて、Aちゃんと全然話し出来なくて…」


さっきの可愛い女の子が、須貝さんの妹だった。という事実を須貝さんから確認出来たが、そんな事よりも、今は須貝さんが私を好きという事実が頭を支配する。え、嘘だ……え?

*→←君に愛を伝えるには / sgi



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (73 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
245人がお気に入り
設定タグ:QuizKnock , クイズノック , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りんご | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年5月29日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。