声優界のモテ男と歌姫【中村悠一】

声優界の歌姫15 ページ16

〜中村side〜

実際会ってみたいと思った俺は、仕事で会う機会がないか確認した。




簡単には会えないと思ったが、奇跡が起きた。





新作のアニメに俺と三宅さんが出演するのがわかったからだ。




しかも主人公とヒロインだから、アフレコ現場が一緒になる確率が高い。




生三宅さんに会える。




*

1週間後、その新作アニメのアフレコが始まった。




中村「○○役の中村悠一です」




「○○役の三宅Aです！よろしくお願いします！」




実際生であった三宅さんは、笑顔がとても素敵で小柄で可愛らしかった。




あんまり女性とは関わりを持たない俺なのに、三宅さんの事が///




神谷「中村〜、おーい！中村」




中村「っ！！あっ、なんですか神谷さん」




神谷さんの声で我に返った俺は、動揺が隠しきれなかった。




何かに察した神谷さんも、小声で“収録終わり話しよ”と言われる有様。





*

神谷「俺の感だけどさ、Aちゃんに惚れたろ」




中村「はい」




惚れた経由を神谷さんに話した結果、“いい事を教えよう”と言われた。




神谷「Aちゃんと気が合うと思うよ。中村と同じゲーム好きだし」





中村「マジっすか！ってか、神谷さん凄い物知りですね」




神谷「え‍？だって、事務所同じだし。俺Aちゃんと違う意味で仲良しだし」




三宅さん…青二の子だったのか！




シグマセブンに来てくれねぇかな。




神谷「とりあえず、連絡先とか交換したら。そっからは中村の自由だしさ」




中村「はぁ」




「神谷さ〜ん」




突如三宅さんの声が聞こえると、台本を持って小走りしこっちに来た。




「お疲れ様でした！台本忘れてましたよ」




神谷「わざわざ持ってきてくれてありがとね。ほら中村くん、言いたい事あるんでしょ」




おい！！急すぎるでしょ！




アンタ鬼か！？




「中村さん‍？お話なんですか？」




うわぁ〜、上目遣いで俺を見ないで欲しい！




もう言うしかねぇな。





中村「連絡先交換して欲しい…です」




神谷「なんで敬語wwお前の方が8歳上なのにww」




……8歳上‍？つう事は、三宅さん21歳って事か？




「連絡先ですか？いいですよ！赤外線で交換してもいいですか？」




中村「え‍？あ、うん」




ポケットにしまってた携帯を取り出し、赤外線で連絡先を交換した。




連絡先が聞けたのも、すべて神谷さんのお陰だったな。




当時の俺は神谷さんに感謝しまくった。

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