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3. ページ5

工藤邸に帰宅したA。
日はもうすでに傾き、少しばかり肌寒い。

門を開け、玄関の扉を開けるとそこには沖矢が立っていた。

「おかえりなさい、Aさん。」

「ただいま、昴さん。お出迎えありがと。」

靴を脱いでいるAは、いつもよりどこか上機嫌だ。

それを不思議に思った沖矢は、「何かいいことでも?」と問いかける。
Aは話したくて仕方ないと言った表情で、嬉々として語り出した。

「ふふ、実はね!すっごく美味しいハムサンドを提供してくれる喫茶店、見つけたんだよ。昴さんもさ、大学院が休みの日は一緒に行かない?」

Aの着ていた上着を脱がせて預かった沖矢は、Aの言葉に興味津々だった。
なんて言ったって、あの店には彼がいるのだ。

「…ホォー……?」

安室と同じく爽やかな沖矢の笑顔だが、いまは肝心の目が笑っていない。というより、ちょっとの驚きを含んでいた。

「?なーに、昴さん。その顔は。」

「いやいや、何でも。僕も興味ありますね、そこ。」

「ほんとかなあ、それ。昴さんって時々胡散臭いよね。」

「Aさん。貴方そう言ってますけど、ついさっきハムサンドを食べたんですよね?今日の夕飯、食べられないんじゃないですか?」

「…………………あ。」

「流石の世界チャンピオンも読みが浅いですねえ。」

「うるさいな!おかずだけ食べるよ。」

「残念、今日はミートパスタですよ。」

「うわ〜〜!昴さんの卑怯者!鬼!ラスボス!」

Aと談笑しながら、リビングルームへ向かうふたり。
沖矢はそれと全く別のことを考えていた。

それは同居人として、時には保護者としてAのお世話をこなしてきたこと。
ぽっと出の安室に、彼女が取られてしまうのではないかと少し危惧していた。

(同居してることが知られると面倒だな…。)

沖矢はAに怪しまれないよう、おもむろに自身の首元を触った。

彼女を危険なことに巻き込ませないと、ひとり覚悟を決めるのだった。

4.絶対的王者→←2.ハムサンド



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設定タグ:名探偵コナン , 安室透 , 沖矢昴   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ンョョ | 作者ホームページ:https://odaibako.net/u/DhbwLy  
作成日時:2023年4月8日 2時

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