兄妹?いえ、違います【キルア】

2　キルアside* ページ3

親父とおふくろが言っていた。

Aは、本当の兄弟じゃないって………。

双子なんて、真っ赤な嘘だって………。


俺が生まれて1か月後くらいに、試しの門の前に、赤ん坊が捨てられていた。

それが、Aらしい。

毛布に包まれて、木の陰に捨てられているのを、おふくろが拾い、育てた。

赤ん坊の手に握られていた紙には

『ごめんね、A。いい人に育てられて、いい人になってね。』

と、書かれていた。


それを教えられたのは、一昨年、俺が10歳の時だった。

呼び出されて何のことかと言って話を聞くと、衝撃的な事実を言われた。

Aには秘密、言ってしまうと悲しみ、辛くなるだろうから。


その話を聞いて部屋に戻ると、Aが不思議そうな顔で


A「キルにぃ、どうしたの?」


と聞いてきた。

俺は上手く作れたか分からない笑顔で


キルア「あぁ、何でもない!」


と答えた。

急に、俺とAが似てない、別人、と意識してしまっているから。

だから、その時は、上手く笑えなかった………。


今はもう慣れてしまっているから普通に笑えるけど、Aに人殺しをさせるのが嫌になった。

こいつはゾルディック家の人間じゃないから、殺しなんてしてほしくない。

けど、こいつはそんなの知らないから、普通に人殺しをする。

言って楽になりたい、けど、言ったらAが辛くなる。

どうすればいいのか









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分からない。

3→←1

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