神に狙われた子

伍 ページ7

川に捨てた後、私は散歩に向かった。


貴「あれ…誰かいる…」

私は散歩の時、必ず行く所がある。

そこは私しか知らないだろう澄んだ湖がある場所…


でも今日は、私のお気に入りの場所に誰かがいた。



「ここはすごくきれいなばしょですね！こころがうっとりします。」


私の気配に気づいたのかその人は、話し出す。


この村の人じゃないのかな…



貴「あの…あなたもここによく来るんですか？」


するとその人は首を横に振る。


「いいえ！きょうはじめてここにきました。」


そう言って振り返る。


その瞬間、私は恐怖を感じてしまった。


貴「あ、あなたは…あの時の」



間違いなかった。


三日月宗近様達と一緒にいた神様だ。


「ぼくはいまのつるぎ！またあえましたねAぼくからのプレゼントうけとってくれなかったのですね…」


今剣様は水滴の付いた彼岸花を持っていた。



貴「それは…？！」


私は動揺を隠し切れなかった。


今剣「はい！Aきにいってくれるとおもって！あらためてプレゼントです！！」


そう言って私の手に彼岸花を握らせた。


貴「あ、ありがとう…ございます。」


今剣「どういたしまして！…それと、ひとつおねがいがあるんです…きいてくれますか？」


今にも泣きそうな顔で私をみる…


貴「はい、構いませんよ？」


恐怖心を押し殺して、なるべく笑顔で言った。

すると今剣様は笑顔で私の手を握った。


今剣「ぼくとあそんでください！」


貴「いいですよ」


なんだ、遊びの誘いか…

私は心の中でホッとした。


貴「何しますか？」


今剣「Aは、何がしたいですか？」

えっ？


まさか質問返しされるとは思ってなくて焦った。


貴「鬼ごっこ…とか？かくれんぼとか…」


今剣「いいですね！！かくれんぼ！かくれんぼしましょう！オニはいわとおしにやってもらいましょう！！」



貴「い、いわとおし？？」

なんだろうか、そう思ってると背後に気配を感じた。



貴「うわぁ？！」


岩融「はっはっはっは！久しぶりだな！A！しっかし、軽いなぁ！飯はちゃんと食ってるのか？」


離れようとした途端抱き上げられた…


たっか！！！


今剣「いわとおし！かくれんぼのオニをおねがいできますか？」



岩融「相分かった！任されよ！」



今剣「さぁ！A！かくれましょう！！」


そう言って、どんどん森の奥に連れていかれた

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