参拾漆 ページ39
私は訳がわからないまま走った。
森の奥に…
するとだんだん灯がぽつぽつと見えて来た。
何故か安心した私は走るのをやめて、ゆっくりと歩き出した。
貴「…っ！」
ふと気が付けば、古びた神社の前に突っ立っていた。
なんか、嫌な所だな…
そう思い、引き返そうとしたその時
シャン…シャン…
鈴の音が遠くから聞こえた。
貴「人がいるのかな…？」
そう思い、今度は神社の周りをぐるぐる見回した。
時間の経過と共に、音が大きくなる。
そして…笛の音も聴こえてきた。
私は怖くなり、神社の拝殿の中に隠れた。
しばらくすると音は、目の前まで迫って来た。
そしてピタリと止んだ。
「おやおや、Aさまはいったいどちらにお隠れになられたのでしょうね…」
その瞬間震えが止まらなかった。
間違えなくこの声は小狐丸様だった。
何故小狐丸様に恐怖を感じているのだろうか。
でも…捕まってしまったら、2度と帰れなくなる気がしたのだ。
小狐丸様は拝殿の扉を開けると、ズカズカと入ってきた。
私はものの陰に隠れる。
私の前を気にすることなく通り過ぎて行ったので、拝殿から出ようとした瞬間…
後ろから優しく抱き締められた。
小狐「Aさま。みぃつけた…」
いつの間に背後に？！
慌てて立ち上がろうとするも、もう遅かった。
小狐「さぁ、帰りましょうか…私達の本丸に…」
そう言って、私を立たせ、ゆっくり歩き出した。
「お待ちなさい」
突然凛とした声が響く。
振り返った瞬間、強いもみじの風吹が飛んできた。
小狐丸様の手が離れ、その代わりに誰かに肩を掴まれた。
目を開けると、周りは綺麗な紅葉が咲いていた。
そして…何よりも…会いたかった人達が、笑顔で立っていたのだ。
貴「ソウヤ様！！ひぐれ！！」
ソウヤ「久しぶりですね。」
ひぐれ「また逢えたな！」
私は嬉しくて泣いてしまった。
ソウヤ「A…あなたは今、三日月宗近達に追われています。」
ひぐれ「だから早くここを出た方がいい！」
ソウヤ「小狐丸は今ひぐれの力で気を失わせています。あの道を進んで下さい。」
ひぐれ「時間がねぇから、早くいけ！」
貴「で、でも…」
もう会えない…
そんな言葉が頭をよぎった。
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猫耳 - ヤバイ、急なお父さんでびっくりだし魂ないっていってるしなんかヤバイ(語彙力の低下) 更新頑張ってください！！！ (2018年1月9日 0時) (
レス) id: 348a926bb7 (このIDを非表示/違反報告)
ドール - とっても面白いです！更新楽しみにしてます！！！ (2017年12月24日 22時) (レス) id: 95fcd541ff (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 魂 が 無 い だ と … ！ ？ えっ、夢主はどうなるんですか…！？気になります…！更新頑張って下さい！ (2017年12月15日 8時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
まんばちゃん(前野さん)LOVE - 続き面白かったなのです！まさか石切丸が三日月の見方をしたのは驚いたです続きたのしみにしています (2017年9月1日 0時) (レス) id: ee1f2d2d7b (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 一番三日月さんの言うことを聞かなそうな石切丸さんが…三日月さんを手伝っただと…！？どういう風の吹き回s((続き楽しみにしてますね★← (2017年8月15日 1時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紀ヒロ | 作成日時：2017年3月9日 0時
