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弐拾玖 ページ31

リンリン___


私は風鈴の音がしたような気がして…重い瞼を開けた。


起きて周りを見てみると、まるで夜明け様に薄暗い。


そして…何だか寒い。



「とりあえず、ソウヤ様の所に…って…あれ?」


立ち上がろうとしたら、足が動かなかった。


そして、何か冷たいものが付いている気がして、自分の足元を触ってみた。


「…え…何…これ…」


足に鎖が付いていた。


私は怖くてその場にうずくまった。


気づけば私は泣いていた。


するとそっと誰かに後ろから抱き締められた。


「っ!ソウヤ…様…」

私はソウヤ様だと思い、腕にしがみついた瞬間…


「…え?!いや!何これ!!」


私の手のひらにたっぷり血が付いていた。


ゆうひ「いい匂いでしょう?俺の血…」


耳元で優しくどこか冷たい声がした。


ふと周りを見ると、真っ暗で…先程までの部屋では無かった。


まるで拷問部屋の様に、壁の至る所が血まみれで…鎖が大量にあった。


「ひぃ!!いやぁ!!助けて!!」


私は自分を抱いてしゃがみ込んだ。



ゆうひ「そんなに怖がらなくてもいいだろ?ほら小さい頃の様に可愛い笑顔で笑っておくれ。」



そう言いながらその人は私を力いっぱい抱き締めた。


血の匂いがして、私は気絶寸前だった。

ゆうひ「ねぇ、A」

突然その人に呼ばれ、恐る恐る上を向いた。


「はい…?っん!!?」

向いた瞬間にその人の唇が降ってきた。


ゆうひ「ッん…はぁ…んうっ!」

その人はゆっくりと私を押し倒した。


だんだん自分の喉に何か液体が入ってくるのがわかった。


noside

ゆうひがAに覆いかぶさっていた。

Aの首元がどんどん赤く染まっていった。


よく見ると、Aの口から赤い液体が溢れていた。


その正体は当然…ゆうひの血液。


Aは飲み込むまいと必死に抵抗し、少しずつ吐き出していた。


ゆうひは最初からこの血を飲ませるためにやっていたのだ。


神の血を飲めば、二度とその神から離れられなくなるからだ…



ゆうひは何としてでも飲ませようとAの唇を自分の舌でこじ開けようとしていた。


すると次の瞬間…Aの周りに沢山の彼岸花が咲き始めた。


ゆうひ「此岸…帰り?!っ!!しまった!A!!!」


ゆうひが叫んだ時にはもうAはいなかった。

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猫耳 - ヤバイ、急なお父さんでびっくりだし魂ないっていってるしなんかヤバイ(語彙力の低下) 更新頑張ってください!!! (2018年1月9日 0時) (レス) id: 348a926bb7 (このIDを非表示/違反報告)
ドール - とっても面白いです!更新楽しみにしてます!!! (2017年12月24日 22時) (レス) id: 95fcd541ff (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 魂 が 無 い だ と … ! ? えっ、夢主はどうなるんですか…!?気になります…!更新頑張って下さい! (2017年12月15日 8時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
まんばちゃん(前野さん)LOVE - 続き面白かったなのです!まさか石切丸が三日月の見方をしたのは驚いたです続きたのしみにしています (2017年9月1日 0時) (レス) id: ee1f2d2d7b (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 一番三日月さんの言うことを聞かなそうな石切丸さんが…三日月さんを手伝っただと…!?どういう風の吹き回s((続き楽しみにしてますね★← (2017年8月15日 1時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紀ヒロ | 作成日時:2017年3月9日 0時

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