壱 ページ3
いつもの時間
いつもの道
そして
いつもと変わらない神社…
だけど、今日だけは…その神社を見ると
誰もが顔を俯かせる。
なぜなら今日は
1年に一度だけ行われる
あのおぞましい儀式の日だからだ。
この神社の神は、刀の付喪神なのだという。
貴「この年で私は生贄にならなかったってことは…」
私は途中までいうと、母が安心した笑顔で私の頭を撫でる。
母「もう生贄にされる事は無いわ…よかったぁ」
母は本当に嬉しそうに胸をなでおろす。
私はそんな母の手を強く握った…
「いやぁ!!!ママァ!!たすけて!!」
私と同い年くらいの女の子が本殿の前に出される。
その子はもちろん大泣きだ。
その子の母も泣き叫ぶ。
私は目を瞑った。 見ていられなかった…
すると誰かにいきなり抱きつかれた。
私は驚いて目を開ける。
生贄とされた女の子が私にしがみついていた。
その行為に誰もが驚く。
周りの男の人たちが無理やり剥がし、本殿へと連れていった。
その子は最後まで、私から目を離すことは無かった。
そして、
バタン…
本殿の扉が閉ざされた。
中からは女の子の叫び声と扉を叩く音がした。
これで儀式は終わりだ。
後は神があの子を連れて行くのを待つだけ
何とも狂った村だ。
私は何度もそう思った…。
2、3日はその子の叫び声が本殿の中から響いていたが、5日経てば何も聞こえなくなった。
人々は1週間後、本殿の中を確認する。
あの子は、跡形も無く消えていた。
貴「いなくなったの?」
母「あの子は、神様の元に帰ったのね」
それはつまり、死んでしまった…という意味なのだろう。
母の瞳が潤んでいた。
「これで今年もこの村を守って貰える!!」
「あの子には、感謝しないとな」
人々が複雑な顔でそう呟いていた。
1299人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫耳 - ヤバイ、急なお父さんでびっくりだし魂ないっていってるしなんかヤバイ(語彙力の低下) 更新頑張ってください!!! (2018年1月9日 0時) (レス) id: 348a926bb7 (このIDを非表示/違反報告)
ドール - とっても面白いです!更新楽しみにしてます!!! (2017年12月24日 22時) (レス) id: 95fcd541ff (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 魂 が 無 い だ と … ! ? えっ、夢主はどうなるんですか…!?気になります…!更新頑張って下さい! (2017年12月15日 8時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
まんばちゃん(前野さん)LOVE - 続き面白かったなのです!まさか石切丸が三日月の見方をしたのは驚いたです続きたのしみにしています (2017年9月1日 0時) (レス) id: ee1f2d2d7b (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 一番三日月さんの言うことを聞かなそうな石切丸さんが…三日月さんを手伝っただと…!?どういう風の吹き回s((続き楽しみにしてますね★← (2017年8月15日 1時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紀ヒロ | 作成日時:2017年3月9日 0時