９話 ページ11
三日月「A、A！着いたぞ！
」
貴「んむぅ…？もう…朝？」
三日月「大分寝ぼけているな。着いたぞ」
貴「…っ！あぁ、はい。あ、毛布ありがとうございました。」
椅子を戻して毛布を仕舞おうとしたら、そのままで良いと言われたので取り敢えず畳んで置いておく。
車から降りると、立派な家が周りに建っていた。
高級住宅街…？(震え声)
そして目の前には、巨大と言っても足りない程の高級マンションが建っていた。
貴「三条さんは独り暮らしですか？」
すると三条さんは車に鍵を掛けながらあぁと返答した…
てっきり彼女があると思っていた。
出来ればいて欲しかった…
三条さんは呑気に笑うだけだった。
三日月「彼女など作ったことも無いなぁ。」
貴「え？！そうなんですか？？」
私は流石にびっくりした
この顔で？！このスタイルで？！
何が原因なんだろう。
三日月「入口こっちだ。」
入口の前に、部屋の番号を押すボタンがあり、それを押すと目の前のドアが自動的に開く。
私はポストを見て不思議に思う。
貴「人があんまり住んでない…ですね」
三日月「まぁ、最近出来たばかりだからな。それに街からは遠いし、車がないと交通は不便だしな」
それを聞いて納得出来た。
貴「でもなんで三条さんはここに？」
歩きながら聞く。
廊下は私たちしか居ないから声が反響していた。
三日月「この通り有名になってしまったからな…あまりマスコミが来ないように…防犯を兼ねて」
マスコミを犯罪者扱いする三条さんにいろいろツッコミたかったけど、やめておいた
三条さんの部屋はなんと最上階。
このマンションは１２階建てだ。
毎日ゴミを捨てるの大変だろうなと思った。
三日月「A、俺のズボンのポケットに財布があるだろう？とってくれないか？」
貴「取りました…」
三日月「その中に赤色のカードがあるだろう。それをドアノブの横のカード入れに刺してくれ」
刺す？！あぁ、レジでよく見るヤツか…
私は言われた通りにカードを刺した。
するとドアの奥で、ガチャガチャンと音がした。
そしてピーッと鳴った。
三日月「入っていいぞ？」
三条さんの代わりにドアを開ける…
貴「うわぁ！広い！私の家より広い！！」
私は靴を脱ぎ、リビングへ走った。
三日月「走ったら転ぶぞ」
三条さんがそう言った矢先にゴンという音が響く。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紀ヒロ | 作成日時：2018年2月4日 0時
