○・＊彼がネクタイをゆるめたら＊・○

name ページ41

「そんなに端に寄ったら落ちるんじゃない？」

「大丈夫です」

「あぶないって(笑)」



結局。


先輩と１つのベッドで寝ることになった。

でも、ベッドの真ん中の方で寝てる先輩にくっつくことが出来なくて

体の半分浮いてるんじゃないかってくらい
ベッドの端の方に寄ってたら

「遠慮しなくていいって」


それも遠慮してると勘違いされて
先輩に引っ張られるように
ベッドの真ん中へ転がる。


「なに俺相手に気遣ってんの」

「だって…先輩ですもん」

「“元”ね？今は違うでしょ？」


恥ずかしいのに無理やり引っ張られて
横向きに寝たまま、腕で頭と身体を支えてる先輩が

不満そうに私を見て言う。


「でも、やっぱり先輩は先輩…」

「その先輩ってのがダメなんだよ、きっと」

「え？」

「ま、俺もいつまでも朏って言ってんのがダメなんだな」

「それって…」

「今日から、俺のこと先輩って言うの禁止。俺も今日から朏呼び辞める」


先輩は「うん。そうしよう」って
深く頷いてるけどさ…


「先輩がだめってなると、二宮さん？」

「おい、こら」

「えっ…？えっ」


下の名前でなんてまず呼べない！！

無理！！！


「A」

「…えっ！！！」


小パニックの私を
更に追い詰めにかかる先輩…。


「Aちゃんの方がいい？」

「朏でいいです…」

「良くねーわ(笑)」


もう…！！！

こう言う時にチラつく意地悪で強引な先輩に

私は本当に敵わないんだって…


「和也って呼んでみてよ」

「出来ません」

「じゃあなに？いつまで二宮先輩な訳？」

「ずっとです」

「ヤですね」


口調が強くなるたび、
ジリジリと近づいてくる先輩。


誰か…たすけて…

as always→←bed or sofa

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