きんぷり。【King&Prince】10 (ページ10)

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平野「恋人だったら別れ話だよ？夫婦だったら離婚話だよ？一方的に話して終わり？」

謎理論を立てて問い詰めてくる

興味なさそうだったから

時間なさそうだったから

邪魔しないようにしたのに

それなのに

別れ話とか、離婚話とか

恋人とか、夫婦とか

そんなことに例えられるような関係性でもないはずなのに

どうでもいいはずなのに

平野「なんで辞めたいと思ったか話すでしょ」

『…』

なんで辞めたいか、なんて

ここ数ヶ月全部が理由

なんて言ったら

きっと殴ってくる勢いで怒るんだろうな

そんなこと言えないから

理由のほんの一部

ほんっとうに辞める原因の一部となってる誹謗中傷でも見せようかな

って思ってポッケのスマホに手を伸ばしかけた

「Aが、」

『…』

「「「…」」」

平野「え？」

声の主へみんなの視線が動く

もちろん私も

永瀬「Aが辞めようと思った理由は、少なくとも俺らにもあるんじゃない」

『…』

海人「え」

しっかり目が合った

私を掴んで逃してくれない目

この数ヶ月

1番私たちのやりとりを俯瞰で見てた廉

明らかに美優さんが来る前より会話も減って交流も無くなって

何考えてるか分からない

出会ったばかりの頃の廉

そんな風に見えてた

1番遠ざかったと感じてたメンバーだった

でも正直

これが救いの言葉なのか

怒りのスイッチを押す敵としての言葉なのか

区別がつかない

じん「俺らのせいで？」

平野「…」

いや、救いではなく今の私にとっては地雷のようだった

目の前の紫耀の目が怖い

『違うよ…、寝坊も多くて迷惑かけて仕事も減って、ね。ほら…あれだよ。そんなんさ、グループのイメージ悪くなるだけじゃん。集中力も注意力も無くなってきて。…』

「「…」」

『だから、…だよ』