きんぷり。【King&Prince】10 (ページ9)

今日:58 hit、昨日:87 hit、合計:60,974 hit

. ページ9

.

『話が、あって』

平野「美優さんは？」

『え？』

平野「いや、美優さん居ないじゃん。そういう話ってスタッフさんには言わなくて良いの？」

まだ何も言ってないのに

私の顔が深刻さを物語っていたのかどんな内容か見透かされた気がする

平野「悪口？」

『…は？』

大事な話を"したい人"と

"したくない人"が居るってのはおかしいのかな

長年一緒にやってきた5人には話したくて

正直美優さんからしたら興味ないと思うんだ

私のこの話

だから、

なんなら、

メンバーだけのキンプリの形になった今のこの瞬間を狙って

言いたい

『私、』

ピンと来てないような顔をして

でもどこかでは分かってるような顔で

『辞める…。キンプリ』

沈黙を破った

『事務所も辞める…。用件はそれだけ。ごめん。引き止めて』

もうお開きにして良いよと言わんばかりに

逆に今度は私が荷物をまとめ始めた

用件だけでも、伝えたから

背後の物音が一切しないのはなんでだろう

皆んな一斉に動き出して

「そっかそっかじゃお疲れ」って帰るかと思ってたのに

それとももう皆んな帰った？

怖いくらいに私の動作音しか響かない

じん「なんで？」

無音の世界に落とされた言葉

なんでって言われても

グループの雰囲気が変わったことに気付いてないのかな

それが誰かを苦しめてることに

誰も気付いてない

"私もメンバーの皆んなと良い関係築きたいから。引き立て役としてっ。先輩お願いします"

あの子はコソコソと話してくるのが上手だから

皆んな知らないんだ

『ごめん。』

岸「え？答えになってない…よね？」

『…ごめんなさい』

「「「…」」」

『じゃあ』

平野「え、終わり？」

『…。え？』

出ようとした私に

疑問の声が突き刺さる