１５話 ページ16
『…君、轟…って言うんだっけ。』
試合を始める前に、轟に話しかけに行く。
顔を上げ、こっちを見る片方が氷になっている人。
轟「…ああ。そうだが、どうかしたか？」
無表情のまま返してくる轟に向かって、言葉を放つ。
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『…ねぇ、本気出してくれない？』
轟「…は？」
少し、ほんの少しだけ。
轟の目が丸くなった。
『…本気じゃないでしょ、さっきの。』
ボクは本気出して貰わないと苛つく、と言うと、
無表情に戻った顔で、こちらを見ずに言う。
轟「お前と俺じゃ、格が違うだろ。」
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＿＿＿＿＿＿やっぱり。
『…ふーん。…まぁ、出してみてよ。本気。』
それとも、本気の状態で負けるの怖いの？
そもそも“格が違う“とか言っておきながら負けたらどうするの？凄く恥ずかしいよ？
と、兎に角 轟を煽る。
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轟「…後悔しても知らねぇぞ。」
…ホラ、かかった。
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『後悔？そんなものしない。』
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＿＿＿＿＿だって、この試合は必ずボクが勝つから。
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作者名：nyaran7 | 作成日時：2020年2月10日 19時
