子供のよう ページ10
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「ちょっと、しっかりして！」
腕を揺すって何とか意識を保って貰おうとするけど、どうやら限界が近いようだ。
スマホでライトを点けて彼の顔や体の傷を照らして見る。
ひとつひとつはそんなに酷い傷じゃない。頭もタンコブとかないし、擦過傷から血が滲んでいるようだった。
てか裸足じゃん、今気づいた。
何があったのホントに…
「…立って。家に上げるから。自分で歩けます？」
よくわかんないけど、もういいや。面倒臭くなってきた。
この人を家に入れて、私はミンハオのとこに行こう。
「泊まっていいから。手当てもするから。家そこ。歩ける？」
「…え…いいの…？」
「いいよ」
自分が頼んだのに、とても驚いた様子で私の顔を見る彼。
手を引いて立たせ、ふらつく彼に肩を貸しつつ部屋の中に入った。
家が一階でホントよかった。
玄関で足を拭いて家に上がらせ、ソファーの上に座らせる。
救急箱を持って来て服を脱がせて、体の傷の消毒を始めると、それまで船を漕いでいた彼の頭がピタリと止まり、「い、」と小さく声を漏らした。
「痛いよね。でも我慢」
「…はい」
素直だな。
チラッと彼の顔を見上げて少し驚いた。
え、めちゃくちゃ綺麗な顔してない？
思わず手当ての手が止まり、ジッと凝視してしまった私に今度は彼が視線をよこし目と目が合った。
数秒、そのまま見つめあう。
「…あの…」
沈黙を破ったのは彼の方。
「あ、なに？」
「…迷惑、かけてごめんなさい」
頭を小さく下げ、もう一度ごめんなさいを繰り返した彼。
なんか体は大きい大人だけど、小さい子供みたいな雰囲気の人だな。
だから上げちゃったのかな、家に。
「大丈夫だよ」
ホントは面倒臭いと思ったし、泊めてとか普通に考えて非常識だし、文句言っても当然の状況なんだけど、もういい。
笑って大丈夫って言ってあげた。
彼は微かに目を見開き、次いで視線を下げ俯いた。
「あの…」
「ん？」
「…名前を…今度、お詫びします」
「名前、A。イ・Aです。お詫びはいいよ。貴方の名前は？」
「ムン・ジュンフィ、です」
「ジュンフィさんね。怪我早く良くなるといいね」
手当てを終え、家にあった大きめのスウェットを貸す。
破れたり血に汚れたジュンフィさんの服は許可を取って捨てた。
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桜(プロフ) - bananalove0705さん» すみません、まだ空っぽなので一話でもアップできたらすぐにパス外しますね！少々お待ちください^ ^ (2020年4月10日 18時) (
レス) id: 5aafe05b98 (このIDを非表示/違反報告)
bananalove0705(プロフ) - 番外編のパスワード教えていただきたいです！ (2020年4月9日 23時) (レス) id: bc0232df0e (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - こゆきさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けてとても嬉しいです！頑張ってお話進めますね！ (2020年2月19日 17時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - この話面白くて大好きです！ 更新がんばってください！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf5519a127 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - めぐさん» コメントありがとうございます！繊細なんて嬉しい！なかなかスムーズに進みませんが、楽しんで頂けるよう頑張ります！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2020年2月15日 2時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nyar
| 作成日時：2019年11月30日 1時
