断罪 ページ50
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「はい、これ」
ドアを開けるなりずいっと差し出してきたのは、さっき私が蹴っ飛ばした大きな鞄だ。
「ジュニヒョンの荷物だって。捨てたって嘘ついてごめんってさ」
「え…」
ミンハオから鞄を受け取り、ジュンさんが中を確認すると。
「あ、ホントに俺のだ。…スマホ！通帳とか…免許も。…良かったぁ〜！！」
「良かったね、ジュンさん！全部ある？」
「ううん、服とかは全部じゃないけど…」
「持ちきれなかったから必要なら取りに来てって言ってたけど」
ミンハオからそう聞かされ、ジュンさんは「じゃあもういいや」とあっさり諦めた。
そりゃそうだ。もう会いたくないわ。
「…で。ちょっと話したいんだけど中入っていい？」
いつもは無断で上がるのに、初めてミンハオにそう訊かれた。
「…どうぞ。あ、出勤の時間は大丈夫？」
「今日月曜。定休日」
「あ…そっか」
そしてミンハオは初めて「お邪魔します」と他人行儀な言葉を添えて部屋に上がった。
それが少し胸に刺さった。
ていうか、今気付いたけど部屋の中凄くいい匂いがする。
キッチンを通ると、夕飯の支度の途中だったのか火をかけたままの鍋と、トレイにセットされたお皿、お箸、コップ。
「ジュンさんご飯作ってくれてたの？」
「うん、簡単に鍋だけど」
「それにしても…凄い量じゃない？これ二人分？」
「あ、うん。安かったから買いすぎちゃった。ミンハオも食べていくでしょ？」
ジュンさんが尋ねると、ミンハオからは一拍置いての返事が。
「…うん、もらう」
「うん。すぐ出来上がるから座って待ってて！Aちゃんも」
「あ…ありがとう」
そう言ってジュンさんがキッチンに留まるから、私とミンハオは流れでリビングのローテーブルに二人で着く事になる。
こんな気まずい空気がミンハオとの間に流れる事がかつてあったろうか。
私は断罪される囚人のように鉄槌が下るのをただ待つしかない。
あんなに覚悟していたのに。でも。だって。
ミンハオの醸し出すオーラ、怖すぎる。
震えそうになるのを耐えてただ待っていると。
ミンハオのパーカーのポケットから、スマホのバイブ音がこちらにも届いた。
暫く取らずに放置していたけど、何度も何度も掛かってくるから流石にミンハオもスマホを取り出し確認する。
「…もしもし」
『あ、ミンハオ！お前今どこ？お前んちの前で待ってんだけど！』
漏れてきた声の主が私にもわかった。
ミンギュだ。
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桜(プロフ) - bananalove0705さん» すみません、まだ空っぽなので一話でもアップできたらすぐにパス外しますね！少々お待ちください^ ^ (2020年4月10日 18時) (
レス) id: 5aafe05b98 (このIDを非表示/違反報告)
bananalove0705(プロフ) - 番外編のパスワード教えていただきたいです！ (2020年4月9日 23時) (レス) id: bc0232df0e (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - こゆきさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けてとても嬉しいです！頑張ってお話進めますね！ (2020年2月19日 17時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - この話面白くて大好きです！ 更新がんばってください！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf5519a127 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - めぐさん» コメントありがとうございます！繊細なんて嬉しい！なかなかスムーズに進みませんが、楽しんで頂けるよう頑張ります！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2020年2月15日 2時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nyar
| 作成日時：2019年11月30日 1時
