自意識過剰 ページ11
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寝室にあった予備の掛け布団や枕を持って来てソファーの上に重ねたり、翌日彼が着れそうな上着も畳んでその上に置く。
そして私はまた上着を羽織った。
一連の行動を、彼…ジュンフィさんはじーっとソファーの上で見守っている。
「お風呂あっち。トイレはその隣。冷蔵庫はあんま色々入ってないけど何でも食べたり飲んだりしていいから」
「あ…ありがとう」
「あ、そっちは寝室だから入っちゃダメだよ。あと鍵ここ置くね。出たらドアポストから中に突っ込んどいて。じゃあ、私は友達のとこ行くから」
「えっ、ちょっと待って」
焦ったような声で引き止められ振り返ると、急いで立ち上がろうとしたのか顔を歪めて足を押さえてるジュンフィさん。
「だ、大丈夫！？」
「どっか行っちゃうの？」
側に寄ると肩に手を置かれ、真っ直ぐ見つめてそう言ったのだ。
卑怯…さすがにドキッとしてしまう。
顔面が顔面だけに破壊力やばいぞこれは。
…いや何考えてんの私。てか何のつもりなのこの人。
「どっかって、だから友達の家。近くなの」
「何で？ここAさんの家なのに」
「何でって…一応私も女性なので。男性と二人っきりで夜を明かすのは…」
「俺は寝室覗いたりしないよ！約束するから！どうしても俺がいるせいで出ていかなきゃいけないなら、やっぱり俺が出てくから」
「いや、え、でも…」
動くのも辛そうだったのに？帰れるなら最初から泊めてなんて言わないんじゃ…
「あの、さ、ジュンフィさん。別に貴方が寝室覗くのを心配してるとかじゃなくて」
「じゃあなんで？」
「何で…」
って、襲われる心配も０%ではない訳じゃん…
ってこんな自意識過剰っぽい事言えない…
女性として当然っちゃ当然の懸念なのに、目の前にある瞳が余りに純粋で真っ直ぐだから、そんな事言えない。
なんか申し訳ない気持ち。なんで私が？変な話だ。
「………わ……わかったから……行かない」
「…ほんと？」
「ここにいればいいんでしょ？いるよ、もう…」
「ほんとに？良かったー！ありがとう！」
心底安心した様子でソファーに座り直し、彼はほっと息を吐いた。
まだ痛むようで足の膝小僧を撫でながら。
呆然と佇む私。
なに、この人…なんなの私。
なんか私はこの人に逆らえない呪いにでもかかってしまったんだろうか。
そんな実に下らない考えを嘲笑で吹っ飛ばし、諦めてさっさと上着を脱ぐ私なのだった。
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桜(プロフ) - bananalove0705さん» すみません、まだ空っぽなので一話でもアップできたらすぐにパス外しますね！少々お待ちください^ ^ (2020年4月10日 18時) (
レス) id: 5aafe05b98 (このIDを非表示/違反報告)
bananalove0705(プロフ) - 番外編のパスワード教えていただきたいです！ (2020年4月9日 23時) (レス) id: bc0232df0e (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - こゆきさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けてとても嬉しいです！頑張ってお話進めますね！ (2020年2月19日 17時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - この話面白くて大好きです！ 更新がんばってください！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf5519a127 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - めぐさん» コメントありがとうございます！繊細なんて嬉しい！なかなかスムーズに進みませんが、楽しんで頂けるよう頑張ります！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2020年2月15日 2時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nyar
| 作成日時：2019年11月30日 1時
