Utopia (ページ20)

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…20… ページ20

…brother & sistar

＿リビング

海「わーいー。飯だー。」

陸「棒読みすぎて笑うっ」

ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ

『ほら早く手洗って座って食べよう！』

「「「いただきますーっ！」」」

空「うひゃあーーー！うまい！」

凪「やっぱり最高っ」

優「美味しいよ！ヌナ！ありがとう」

『よかったーっ！いっぱいあるからね？』

ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ…

美味しそうに食べてくれる兄妹

そんな大切な大切な愛おしい兄妹にでさえ

私は父と同様に自分の夢を話さなかった

『ごめんね…』

ただ何故か咄嗟に出た言葉

「「「……………。」」」

海「なにが？」

ユウはきっと私が話してくれるのを待ってる

カイは周りが言いにくいのを理解して
代わりに答えてくれている

『…3人は薄々気づいてるでしょ？私が歌もダンスも昔よりやらなくなったの。2人はまだ幼かったから分からないと思うけど…』

優「気づいてるよ。俺ら3人はずっとヌナの近くで見てきたからね。」

陸「ヌナ…また前みたいにやろうよ！僕っ＿」

『できない…そんなことできるはずがない』

陸「…ヌナッ」

海「なんでだよっあの日…あの時から！ねーちゃんは変わった！！確かに俺らの母さんは死んじゃった！それになんの関係があるんだよ！！」

空.凪「「………………。」」

優「やめろっ！カイ！…落ち着けよ」

そうだ、そうだよ
私はお母さんが亡くなった日から変わった

大切な家族から兄妹たちのお母さんまで
私のせいで奪ってしまった

『…確かにそうだね？カイ。私はあの日から変わっちゃったのかもしれない…ごめんね？』

でも私はこれで良いと思ってる

『確かに私の夢は昔アイドルになって家族の為に幸せにするって言ったけど、今は気持ちが変わって自分じゃなくてあなた達の夢を応援したいの。だから＿』

海「……もういいよ勝手にしろよ。もう飯いらないごちそうさま」

陸「えっ、ヒョンまだ…あるの…に…」

凪「オンニ、私は嫌だからねっごちそうさまでした！」

空「え？ナギッ！」

感情的になってその場から去ったカイ

この場の雰囲気に耐えきれなくなったナギはご飯を食べ終え部屋に戻り、その後をバタバタと走って追うソラ

優「ヌナ…その…」

『大丈夫だよ…』