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ｐｒｒｒｒ…
スマホの画面は着信の文字。
作間『出ちゃだめです。』
私はまだ作間君の腕の中。
A「作間君、ごめん！」
そう言い胸を強く押すと、
作間君の身体は簡単に離れた。
A「…もしもし。涼？」
涼『よかった、出てくれて。
ちょっと話せる？』
A「うん。」
涼『今日はごめん、宮下さんには
俺に奥さんと子供がいるってこと伝えた。
本当にそういう関係じゃないんだよ。
信じてくれないかもしれないけど…』
A「そっか、」
涼『俺にはAしかいないから。』
A「信じていい？」
涼『うん、大丈夫。』
A「わかった、信じる。」
涼『ごめん、子供起きちゃったから
切るね、また月曜日に会社でね！』
A「あ、うん。おやすみ！」
涼『おやすみ！』
ー通話終了ー
私は単純だ。
さっきまで作間君に揺れ動いていた気持ちは
すでに涼のもとに戻っていた。
作間『Aさん。』
A「作間君。ごめんね、
今日は帰ってもらっていい？」
あんな風に言ってくれた涼の事を信じたい。
私は急に後ろめたい気持ちになった。
作間『やっぱり橋本さんと
そういう仲だったんですね。』
A「私のことは放っておいて。」
作間『Aさん！待ってください、
なんで橋本さんなんですか？
…僕じゃだめですか、？』
A「今は涼の事しか考えられないの。」
作間『帰りたくないです。
今僕の事好きじゃなくてもいいから
一緒にいさせてください。』
A「作間君、中途半端な事してごめん。
でも私涼の事信じたい。だから私ももう涼が
不安になるような事はしたくないの。」
作間『わかりました。おやすみなさい。』
パタンッ。
涼が帰った時とは違う寂しさ。
作間君といれば確かに楽だ。
でもこれじゃだめなのだ。
作間君…ごめんね。
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作者名：にゃんぽよ | 作成日時：2018年11月23日 21時
