王子のティータイム ページ29
「ってか、クソコック…こいつのこと探してたんじゃねぇのか？」
ゾロに言われてハッとする…
「も、もしかして…私が寝てる間におやつなくなっちゃっ…た？」恐る恐る聞くと
｢そ、そんなことないよ〜ん！ちゃぁ〜んとアカネちゃんの分もあるからねぇ〜！直ぐに準備してくるねぇ〜｣
メロリンなサンジさんが準備をしに行ってくれた
｢よかった……｣
ホッと一息つくと
｢アカネは下に降りておやつでも食べてなさい！私達はゾロに用があるから｣
｢ん、でも……｣
ナミの顔はとても怖くてなんだかここにいなくちゃいけない気がした…
｢大丈夫だ、俺にだけの用だからよ…先に行ってろ｣
少しモヤッとしたけれど、いつもの優しい顔で頭を撫でられると不思議と心が落ち着いて、
｢わかった！ゾロもお話が終わったら、ちゃんと降りてきてね？｣
と、一言添えるとサンジの後に続いた
ーーー
｢はい！召し上がれ！｣
キッチンに着くと、サンジさんが美味しそうなケーキと紅茶を出してくれた
｢ありがとう！美味しそう！｣
ニコニコしながら食べ始める
それを優しい顔で見ていたサンジさんが急に真面目な顔になる
｢ん？どうしたんですか？｣
突然頬に手を添えられ少し体がビクッと跳ねる
｢……ゾロと何があったの？｣
私の反応を見て少しだけ寂しそうな顔をして問いかける
｢…トレーニングの仕方を、教えて貰って……そのまま疲れて寝ちゃって……｣
悪いことなんてしてないはずなのに、何故かサンジさんの目を見て話せなかった……綺麗な瞳の奥に仄暗いモヤモヤみたいなものを感じて、少しだけ怖かったんだ……
｢…そっか…｣
それを見たサンジさんは添えていた手をすっと離すと
｢あいつのトレーニングは女の子向けじゃないから…無理すんなよ？｣
と、私の頭を撫でた
ゾロとは違う、大切にされてきたサンジさんの手はとても滑らかでフワフワで、なんだかドキドキと心臓がうるさかった
バーーーン！！
｢サンジーーー！俺もメシーー！！｣
そこへルフィくんが突撃してきて、さっきまでの空気は破られてしまったけれど、
｢るせーー！お前はさっき食っただろ！！……はぁ…ゆっくり食べてていいからね？｣
と、私の肩にポンと手を置いて去っていったサンジさんはやっぱり王子様みたいにかっこよかった。
ふと見張り台を見上げる。
角度的にも見えるのは天井だけだけれど…
｢ゾロだけに用事……｣
ﾂｷﾝ…
ナミさんの言葉を口にすると、心がキュッと痛くなった……
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黒バイ - ゾロかっこいい。作者様は天才ですね！これからも楽しみにしています。自分のペースでいいのでこれからも頑張ってください。応援しています。 (2017年4月19日 15時) (
レス) id: d571ecbf9e (このIDを非表示/違反報告)
赤い桜模様の猫 - 凄くキュンキュンしました♪続きお願いします！ (2016年5月21日 7時) (レス) id: 6c9b20ae92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ころべぇ | 作成日時：2015年12月3日 23時
