＊story74 ページ25
信「傷、大丈夫か？」
貴「ヘーキ。信玄さんは自分の身体を心配してよね」
信玄さんの馬に乗せてもらっている私は、信玄さんの顔を見上げる。
信「お前の無茶な行動には慣れていたつもりだが、まさか厄魔の攻撃をまともに受けるとはな…」
昌「ほんっと、肝が冷えたぜ…」
貴「そりゃあ…。今回私は迷惑しかかけてないし、信玄さんに傷ついて欲しくないし…」
ゴニョゴニョと言う私に、信玄さんは苦笑する。
信「ごめんな。まさか発作が出るとは思わなかったんだ」
貴「そんなの予想出来ないんだから、仕方ないよ！！」
信「それとあの夜。お前が仕事に対する想いを知っていたのに…怒鳴っちまって悪かった」
貴「っ！！」
本当に申し訳なさそうな顔で、謝られる。
貴「あ、謝るのは私の方！！全部全部、私の我儘なんだよ！！この仕事をあの子にやらせていいの？っていう、バカみたいな嫉妬なんだよ！！それに、私も言い方がキツすぎたし…」
昌「はいはい、今回はどっちもどっち。このままだと埒があかない」
貴・信「うぐっ…」
昌信さんに言われ、二人で言葉を詰まらせる。
貴「…あぁぁぁ！！？」
信「うお！？ど、どうした！？」
貴「ちょ、馬！！馬止めて！！」
信玄さんに続いて、みんなも馬を止める。
貴「ふぎゃっ！？」
そして慌てて馬から降りようとして、見事に落っこちた。
信「おい！？大丈夫か！？」
貴「ゔぅ〜…。傷がぁ〜…」
肩を押さえながら、私は目の前の草むらに入った。
貴「この薬草…！！」
間違いない、私が探していたあの薬草だ！！
貴「こんなところに…！！」
傷の痛みも忘れ、私はある分だけ薬草を採る。
貴「見て見て！！こんなにあったよ！！」
昌「それ、本の薬草じゃねぇか！」
貴「こんなところにあった！！」
信「よく気がついたものよ」
昌「やっぱり、武田軍の薬師は君しかいないね」
昌「これだけあれば、試作も出来る。よかったね」
貴「うんっ！！」
私は信玄さんを見た。
貴「これがあれば、今よりもっと良くなるはず！！期待しててね！！」
信「ああ！期待してるぞ！」
貴「えへへっ！」
満面の笑みを浮かべ、私は再び馬に乗る。
そして無事に、武田領に到着した。
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ふく - おかかさんのこのお話、大好きです。続きを本当に楽しみにしています。 (2020年3月5日 21時) (
レス) id: 61180c9817 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - 小説消されると書くのが嫌になりますよねでも頑張ってください待っています (2018年10月30日 12時) (レス) id: 53aaf76c78 (このIDを非表示/違反報告)
サケ - 続き消されましたか？それでも頑張って下さい (2018年8月20日 0時) (レス) id: ced462d407 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - あの続編消されてしまったんですか？ (2018年8月14日 9時) (レス) id: 40a916232a (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです♪ただ今スランプのため…もう少々お待ちいただけると幸いです…！これからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2018年2月28日 15時) (レス) id: 4fe1a36d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかか | 作成日時：2017年11月14日 15時
