＊story72 ページ23
その後、信玄さんと私は仲良く倒れ意識を失った。
そして目が覚めたらまだ森にいた。
貴「ゔっ……」
昌「！気がついたか！？」
昌「Aちゃん！」
貴「昌景…、昌信さん…」
昌「お前、なんて無茶したんだよっ…！！」
貴「ごめん…」
昌「幸い、傷はそんなに深くなかったよ。結月さんが手当てをしてくれたんだ」
視線をズラすと、私のことを心配そうに見つめている結月ちゃんがいた。
貴「…そっ。あの子が…」
なんか悔しい。
貴「信玄さんは…？」
昌「君の隣にいるよ」
今度は昌豊さんの声がして、その方を見る。
貴「っ！？ち、ちかっ！？っ…！！」
真横にいたから驚き、思わず身体を起こすと激痛が走った。
昌「お、おい！無理に起き上がるなって！」
昌「傷は浅いとは言ったけど、君は人間なんだ。その傷でも相当な痛みだろう…」
貴「い、痛いのは慣れっこだし」
プイッと二人から視線を逸らし、信玄さんを見つめた。
さっきよりは顔色がいいし、落ち着いているようだ。
貴「…私、薬師失格だよ」
昌「えっ？」
昌「い、いきなりなんだよ…」
貴「だって…。私の我儘で新しい薬草…探すのサボった…」
昌「ああ…あの本の…」
貴「こんなんじゃダメなのに…。詩音から受け継いだ意志を…無視した…」
ギュッと胸を掴む。
貴「努力を怠って不満を語った…。一番しちゃいけないことなのに…詩音との約束なのに…。バカだ私っ…！！」
ジワリと視界が滲む。
昌「そんなに自分を追い詰めないで」
昌豊さんが私の頭を撫でる。
昌「ごめんね、僕があそこを離れなければ…」
貴「！昌豊さん悪くない！！全部…私が…」
昌「バカじゃねぇの。誰も悪くねぇんだよ」
貴「けどっ…！！」
昌「けどじゃねぇ！！」
ゴンッ！と頭突きをされる。
貴「いってぇぇ！！？」
昌「昌景っ…！！この子は怪我人…！！」
昌「わ、悪りぃ！思わず…！！」
貴「厄魔の傷より昌景の頭突きの方が痛いんだけどー！！この石頭ー！！」
昌「うるせぇ！！」
貴「バカぁ…！！昌景のくせにぃ…！！」
ボロボロと涙が止まらない。
貴「信玄さん、こんな私許してくれるかなぁ…？大切な親友の言葉も守れないで…、自分の感情に振り回されて、仕事を放棄するバカな私のことを…！！」
昌「許すもなにも、君は悪くないんだから」
貴「っ…！！」
明日話そう。
全部、全部。私の想いを。
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ふく - おかかさんのこのお話、大好きです。続きを本当に楽しみにしています。 (2020年3月5日 21時) (
レス) id: 61180c9817 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - 小説消されると書くのが嫌になりますよねでも頑張ってください待っています (2018年10月30日 12時) (レス) id: 53aaf76c78 (このIDを非表示/違反報告)
サケ - 続き消されましたか？それでも頑張って下さい (2018年8月20日 0時) (レス) id: ced462d407 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - あの続編消されてしまったんですか？ (2018年8月14日 9時) (レス) id: 40a916232a (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです♪ただ今スランプのため…もう少々お待ちいただけると幸いです…！これからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2018年2月28日 15時) (レス) id: 4fe1a36d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかか | 作成日時：2017年11月14日 15時
