＊story70 ページ21
私は部屋で、あることをしていた。
貴「信玄さんって腕ががっしりしてるからな…。このぐらいかな…？」
今頃みんなは信玄さんに、丸薬を飲ませているのだろう。
だけど私はその場を離れた。
…あの子の作った丸薬を飲む姿を、なんとなく見たくなかったから。
貴「教えちゃったけど…。やっぱりなんかモヤモヤする」
詩音との夢のおかげで、このままだとダメだって思ったけど…。
やっぱり私、人と関わるのが苦手だ…。
貴「挙げ句の果てに、豊臣軍の人に警戒心の強い小動物みたいとか言われたし…」
丸薬を作り終え、部屋に向かっている時に豊臣軍の人と会い、言われた。
貴「私だって好きでこうなった訳じゃねぇっつーの…」
ブツブツと一人で文句を言っているとーー。
昌「Aちゃん！！」
貴「うわっ！？昌豊さん！？」
突然すごい勢いで入って来た昌豊さん。
昌「ここから逃げるよ！！何者かの奇襲が…！！」
貴「えぇぇ！！？」
昌「信玄様と合流しよう！僕について来て！！」
貴「わ、わかった！！」
昌豊さんについて走ると、森の中に信玄さんと結月ちゃんがいた。
貴「信玄さん！！」
信「おう、無事だったか」
信玄さんに近づくと、心なしか様子が変だ。
信「昌豊、敵は？」
昌「信春さんたちが追っています。上杉軍…ではなさそうです」
信「だろうな。謙信なら、こんなことはーー」
そう言いかけ、信玄さんは突然咳き込み、吐血した。
貴「信玄さん！！！」
昌「信玄様！？大丈夫ですか信玄様！！」
貴「まだ丸薬が効いていないんだ…！！あの薬草があればっ…！！」
……いや、これは私のせいだ。
私が不貞腐れてあの薬草を探さなかった。
私はなんて我儘で身勝手なんだろう。
結「もしかして…なにかの病気なんじゃ…」
昌「そ、それは…」
貴「あんたが知る必要はない」
ギロッと睨むと、結月ちゃんは萎縮する。
信「そんな睨むな、A」
貴「け、けど…！」
信「お前の気持ちはわかってるから」
貴「っ…！！」
あの夜とは全く違う、優しい信玄さんの声。
すると、二人の耳がピクッと動く。
昌「僕が時間を稼いで来ます」
そう言って昌豊さんは、音の方に飛び出した。
そして私たち三人が残される。
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ふく - おかかさんのこのお話、大好きです。続きを本当に楽しみにしています。 (2020年3月5日 21時) (
レス) id: 61180c9817 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - 小説消されると書くのが嫌になりますよねでも頑張ってください待っています (2018年10月30日 12時) (レス) id: 53aaf76c78 (このIDを非表示/違反報告)
サケ - 続き消されましたか？それでも頑張って下さい (2018年8月20日 0時) (レス) id: ced462d407 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - あの続編消されてしまったんですか？ (2018年8月14日 9時) (レス) id: 40a916232a (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです♪ただ今スランプのため…もう少々お待ちいただけると幸いです…！これからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2018年2月28日 15時) (レス) id: 4fe1a36d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかか | 作成日時：2017年11月14日 15時
