＊story69 信玄side ページ20
俺は薬を作り終えた結月を誘い、餅を食べていた。
結「あの、信玄さん」
信「ん？なんだ？」
結「私…やっぱり余計なことしちゃいましたかね…？」
信「…Aのことか？」
ゆっくりと頷く結月。
信「あいつは優しい奴だ。なんだかんだ薬作りを教えてくれただろ？」
結「はい」
信「まぁ…、俺も怒鳴っちまってから、あいつと話してないからなぁ…。どう思っているかはわからねぇんだ」
結「え、そうなんですか？」
信「なんか…話しにくくてな」
怒鳴った時に見せたAの表情は、初めて見たものだった。
驚いているようにも、戸惑っているようにも、悲しんでいるようにも、怒っているようにも思えた。
信春さんから聞いた話で、俺は自分のしたことを後悔した。
信「あの言い方は厳しすぎるが…あいつに全て非があるわけじゃない」
結「……？」
信「薬師っていう仕事はな、Aにとってはとても誇らしいものなんだ。この仕事に誇りと高いプライドを持って毎日惜しまず努力している。勉強している時なんか、朝から晩まで部屋に籠っている時だってあるんだぞ？」
結「えぇ！？身体壊さないんですか…？」
信「"薬師が体調不良で倒れるなんてバカな真似はしない"って、本人は言い張ってるな」
結「あはは…」
信「…だからあの夜、怒鳴ったことを後悔したんだ。お前には悪いけどな…」
結「い、いえ！！Aさんにも譲れない想いがあったなんて知らなくて…図々しいことしちゃいましたね…」
信「図々しいなんてことないさ。…けどまぁ、俺もA譲れない想いを知っていながら、あんなことしちまった」
結「…その気持ちを正直に言えば、きっとAさんも分かってくれますよ」
肩を落とす俺に、結月は少し笑って言った。
結「なんて、邪魔してしまった私が言うのもあれですけどね」
信「はは！そんなことねぇよ！」
俺は結月の頭を撫でた。
その驚く姿が、最初に会った時のあいつと重なる。
信「…ちゃんと謝らねぇとな」
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ふく - おかかさんのこのお話、大好きです。続きを本当に楽しみにしています。 (2020年3月5日 21時) (
レス) id: 61180c9817 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - 小説消されると書くのが嫌になりますよねでも頑張ってください待っています (2018年10月30日 12時) (レス) id: 53aaf76c78 (このIDを非表示/違反報告)
サケ - 続き消されましたか？それでも頑張って下さい (2018年8月20日 0時) (レス) id: ced462d407 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - あの続編消されてしまったんですか？ (2018年8月14日 9時) (レス) id: 40a916232a (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです♪ただ今スランプのため…もう少々お待ちいただけると幸いです…！これからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2018年2月28日 15時) (レス) id: 4fe1a36d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかか | 作成日時：2017年11月14日 15時
