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「引越しばっかで友達もおらんまま転入して、そのクラスにてつやがおって、明るい人やなぁと思って、なんかうーん、ジャンルの違う人やなって思っとったけど」
確かにAとは全く接点がなかったし、性格も今とまた違ってたし、仲良くなるなんて他のやつも思ってなかった。
でも、男子は皆Aのことちょっといいなぁなんて言ってたん、知らんだろうなぁ。
「てつやが声掛けてこんかったら、仲良くなれてなかったかもね」
て「だら？俺の千里眼のおかげ！！」
「はいはいはい」
もーまたそうやってあしらうみたいに言うし。
て「なぁって！結局嫌いやったん？？」
「だから何回も言うとるやん」
て「言い方が気に食わん！」
「あー！もううるさいなぁ！！ps4捨てるぞ！」
て「ぎゃー！！ごめんて！！」
今日まで過ごす中で何回かなにごめんを言ったかわからんなー。
そんくらい上下関係明確。
でも、結局なんだかんだ言って優しいのはAの方で。
「好きよ。てっちゃん。友達として」
て「最後のやつ余計ーーー」
「大事なとこやん。」
そうそれ。その言葉がたまらん嬉しいんよね。
たまに呼ばれるてっちゃんも。
て「俺もAのこと超好き！付き合って！！」
「ほんとそういうとこが残念だわ」
て「なんでえ！？」
なんども言い続けてきた結果、俺の好きには慣れてしまったみたいだ。
でも、やっぱり言いたくなるやん？
でも、素直に言うのは恥ずかしい。
しかも、もし本気で好きだと言ってもなびかんのだろうな、こいつは。
て「Aー」
「なに？」
て「ずっと俺の事好きでおってね」
「分かってるよ。」
とりあえず、今のとこはそれで我慢しといてやるからさ。
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作者名：餡子 | 作成日時：2019年4月21日 2時
