あなたとカゲプロ！[短編集]

知らないうちに[セト] ページ4

ふと目を覚ますと、そこは共同スペースだった。

どうやら寝てしまっていたらしい。

時計を見ると、時間は１時。

もちろんみんな部屋で寝てるわけで。

セト「あ、A起きたっすか〜。」

キッチンの方からセトの声が聞こえた。

A「あれ、セトお帰り〜。遅いね〜。」

立とうと思ったらパサッと何かが落ちた。

セト「カノが上着掛けてくれたみたいっすよ。」

確かに床に落ちたのはカノの黒いパーカーだった。

あいつ、案外優しいとこあんだな。

セト「Aはカノのこと好きなんすか。」

A「え？そんなことないけど・・・。」

セト「本当っすか？！じゃあ俺のことはどうですか？」

目がしょぼついてよく見えないけど、気付いたらセトが目の前に居た。

A「うーん・・・。」

眠い。

とにかく眠い。

セトにギュッて抱き締められた。

A「ちょっと、セト・・・。」

セト「どうなんすか。」

髪や耳にセトの吐息がかかってくすぐったい。

A「好きだよ・・・。好きだよ。セト。」

そう呟くとセトは更に強く抱き締めてきた。

セトの温もりがあったかい。

セト「A、可愛すぎ。俺も好きっすよ。」

そのままあたしは意識を失くした。









よく寝たなー。

朝起きると自分の部屋だった。

あれ。いつの間に自分の部屋に来たんだっけ。

夜中に起きたら共同スペースで。

セトが居て。

何か話した気がするけど・・・。

覚えてないや。

本気[カノ]→←本当は・・・[キド]

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