あまい ページ9
しの「お邪魔しま〜す！」
しのちゃんが家に着くと早々に、母が顔を出した。
母「いらっしゃ〜い、しのちゃん？
ゆっくりして行ってね」
しのちゃんは笑顔で挨拶をすると、腰の後ろで持ってきたのであろうフィルムカメラを
私に向けニコッと見せてきた。
しの「ねぇ、今日後で2人で写真撮って現像しに行かない？」
私の部屋に入って早々そう提案するしのちゃん。
『いいねぇ〜笑、行こ行こ
あ、ちょっと待ってて』
私は一度キッチンへ行き、買ってきたケーキをお皿に出し
1つはリビングのテーブルでパソコンで仕事をしているお母さんにあげた。
母「えぇ〜いいのに、ありがとう笑
しのちゃん、いい子そうね」
母は少し安心した様な顔でそう言った。
しの「えぇ〜！このケーキって最近人気のところの、、」
ケーキを持って行くと、キラキラとした目でケーキを見つめフィルムカメラで写真を撮り始めたしのちゃん。
私も手に取った自分のカメラでしのちゃんを撮る。
『可愛い、笑』
しの「あ、わたしも」
そんな声が聞こえ、顔をあげるとしのちゃんがパシャリと私をフィルムで撮った。
『あ、私すごいブスな顔してたかも、、』
しの「こんな可愛いAちゃんを不細工に撮りたくても撮れないよ、笑
絶対可愛かった、私にまっかせなさい！」
そう言ってドヤ顔を浮かべたしのちゃんは、カメラを置くと頂きます、とペコリと頭を下げケーキを食べ始めた。
2人でカメラの話をしたりする内に、私は心を開いたのか
しのちゃんに私は母子家庭だという事、ずっと友達がいなかった事、母が今週から1年間海外に出張に行く事、
本当はすごく寂しいということを話をした。
その話をした途端、ケーキを食べていたしのちゃんは手を止め立ち上がると
無言で私を抱きしめた。
しの「私あの時Aちゃんに話しかけて良かった、、
大丈夫だよ、私Aちゃんと知り合ったばっかりで知らない事も多いけど
何かあったらすぐに呼んで教えて、
寂しい時はこんな私なんかじゃ気が紛らわせないかもだけど、、こうやってAちゃんに寄り添う事はいつでもできるから____」
私は恐る恐るしのちゃんの身体に手を回すと、しのちゃんの鼓動に安心したのか、ポロポロと涙が出てきた。
『ありがとう、、っ』
顔に流れた涙が、ケーキで甘くなった口に入ると、凄くしょっぱく感じた。
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かむ - にゃんこさん！投稿お疲れさまです！お返事ありがとうございます！！新しいのがいつ出るのかとワクワクしていました...！私もにゃんこさんの作品を読んでると胸がキュッってします！wいつも応援してます！！ (2021年8月26日 0時) (
レス) id: 91de7e5fbe (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - かむさん» お返事遅れてしまいました、、わー！かむさんー！凄く嬉しいお言葉ありがとうございます見た瞬間胸がキュッとなりました、今日からまたゆるゆると更新する予定です！是非今後もご自愛ください！ (2021年8月25日 3時) (レス) id: 44d94b632e (このIDを非表示/違反報告)
かむ - コメント失礼します！にゃんこさんの作品、全部見させていただきました！もう最高です！！これからも頑張って下さい！応援してます！！！ (2021年8月19日 1時) (レス) id: 91de7e5fbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃんこ | 作成日時：2021年8月4日 4時
