あかい耳 ページ25
しの「え、いやでも、、」
『いいじゃんしの!一緒にいつものコンビニの別れ道のとこまで行ってそこからはフジくんと帰ったら?』
フジ「Aちゃんはそっからキヨと帰ればいいし
!ね、キヨ」
キヨ「別いいけど」
『いや、いいよ大丈夫!また私が目付けられたりしてもキヨくんに迷惑かかるし、、1人で帰るからだいじょ、、、』
キヨ「いや一緒帰る」
フジ「ほらほらー、キヨもそう言ってるし、Aちゃん、なんかあったらこのキヨに守ってもらいな」
謎にテンションの高いフジくんはキヨくんを腕で突いた。
そんなこんなで私達は学校を出ると4人でコンビニまで歩いた。
しの「じゃAまた明日ね、帰ったら連絡する!」
『うん、気を付けてね、フジくんもまた明日〜』
私はフジくんと楽しそうに何かを話しているしのの背中を見送った。
キヨ「よし、俺らも帰るかー」
『あ、キヨくんごめん、家の近くのスーパー寄ってもいい?』
キヨ「んー」
キヨくんはそう言うと私の少し前を歩き始める。
キヨ「あ、そういえばこれ」
お互い沈黙のまま少し気まずい空気が流れる中、先に沈黙を破ったのはキヨくんだった。
『?、、これって、、パンフレット?』
前を向いたままのキヨくんがリレーのバトンのように渡してきたのは数冊の大学のパンフレット。
キヨ「さっき図書室で貰ってきた
俺も卒業後悩んでんだよなー、働きたくねぇしー」
『ぷっ、大学行くの?笑』
思わずキヨくんが大学に通う姿を想像して笑ってしまった。
キヨ「何笑ってんだよ!!別に勉強嫌いじゃねぇし」
『じゃあいいかもね、大学で勉強してるうちにまたやりたい事見つかるかもしれないし』
キヨ「Aはなんかしたい事ねぇの?将来とか」
『したい事もまだなーんも見つかんない。だから将来なんて考える暇も無いよ、明日の事で精一杯』
キヨ「カメラ」
『え?』
キヨ「カメラの学科とかあんだろ?」
『そうだけど、、でも大学に行って私の写真が将来活かせるなんて考えれな、、』
キヨ「んなの分かんねぇよ、やってみないと
俺Aの撮る写真好きだし」
私は思わず好きという言葉に反応してしまい、はっと息を呑んだ。
『そう、だよね
ありがとキヨくん、新しい可能性が見つけれたかも』
前を歩くキヨくんが今どんな顔をしているのから分からないけれど、照れ隠しなのかポケットに手を突っ込んだキヨくんの耳は赤くなっていた。
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かむ - にゃんこさん!投稿お疲れさまです!お返事ありがとうございます!!新しいのがいつ出るのかとワクワクしていました...!私もにゃんこさんの作品を読んでると胸がキュッってします!wいつも応援してます!! (2021年8月26日 0時) (レス) id: 91de7e5fbe (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - かむさん» お返事遅れてしまいました、、わー!かむさんー!凄く嬉しいお言葉ありがとうございます見た瞬間胸がキュッとなりました、今日からまたゆるゆると更新する予定です!是非今後もご自愛ください! (2021年8月25日 3時) (レス) id: 44d94b632e (このIDを非表示/違反報告)
かむ - コメント失礼します!にゃんこさんの作品、全部見させていただきました!もう最高です!!これからも頑張って下さい!応援してます!!! (2021年8月19日 1時) (レス) id: 91de7e5fbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃんこ | 作成日時:2021年8月4日 4時