枯れかけた花 ページ20
ピンポーん_______
あれからどれくらい経っただろうか。私はすぐにテレビを消し玄関へと走った。
『はーい、、ごめんねわざわざ、、、え』
ドアを開けそこに立っていたのは、フジくんでもしのでもなく、、
ポケットに片手をつっこみ目を逸らしプリントをもう片手に突き出してくるキヨくんだった。
キヨ「ん、、じゃ」
私がその場に立ち尽くしているとキヨくんはプリントを押し付けながらそう言った。
『まって、！』
我に帰った私は、咄嗟にキヨくんの制服の袖を掴む。
キヨ「んだよ、、」
普段のトーンとは違う声でこちらを見たキヨくん。
『ごめんなさいっ、』
私は精一杯の声で頭を下げそう言った。
『キヨくんは私に寄り添ってくれてたのに、あんなに優しくしてくれたのに、、
キヨくんの事何も知らないのに仲良くなれたかもなんて浮かれてた。
私といるとキヨくんに迷惑かかると思って、あんな自分勝手な事言ってごめんなさい。
もうキヨくんは私なんかと仲良くしてくれないかもしれないけど、
でも私、、
いつかキヨくんを写真に撮ってみたい____』
なんて自分勝手な事を言ってるんだろう。自分でも身に染みて感じた。
キヨくん呆れた顔で笑ってるかな。何言ってるんだろうって思ってるかな。
バンっ、！
『、？キヨく、』
私を胸板で押しつつ家に入りこみ玄関のドアを勢いよく閉めたキヨくんが口を開いた。
キヨ「ごめんな、俺も。
訳分かんねぇよな、急にあんな風に帰っちまって
あの後すぐフジに連絡してさ、どうすればいいか分かんなくなって。
その夜フジと会ったんだろ？あいつがどこまで話したか知らねぇけど、
帰ってからすげぇ後悔した。なんで俺お前を突き放したんだろうって
Aは他の奴らとは違って俺の事思ってああ言ってくれたんだろ？
気付けなくてごめんな、昨日の事も本当は俺のせいで写真も、、ちゃんと謝れてなかったよな。
本当、ごめん」
いつもは太陽の様にキラキラとしているキヨくんが今日は水が足りず、枯れかけている花のように見えた。
キヨ「あとこれ」
そう言うキヨくんがポケットから取り出したのは、テープでつぎはぎになったキヨくんが撮ってくれた私の写真だった。
キヨ「あいつらと出来るとこまで直したけど、」
『え、？』
キヨ「この写真のA、我ながら俺結構気に入ってっから、笑」
曇った顔から少し笑みを浮かべたキヨくんはそう言った。
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かむ - にゃんこさん！投稿お疲れさまです！お返事ありがとうございます！！新しいのがいつ出るのかとワクワクしていました...！私もにゃんこさんの作品を読んでると胸がキュッってします！wいつも応援してます！！ (2021年8月26日 0時) (
レス) id: 91de7e5fbe (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - かむさん» お返事遅れてしまいました、、わー！かむさんー！凄く嬉しいお言葉ありがとうございます見た瞬間胸がキュッとなりました、今日からまたゆるゆると更新する予定です！是非今後もご自愛ください！ (2021年8月25日 3時) (レス) id: 44d94b632e (このIDを非表示/違反報告)
かむ - コメント失礼します！にゃんこさんの作品、全部見させていただきました！もう最高です！！これからも頑張って下さい！応援してます！！！ (2021年8月19日 1時) (レス) id: 91de7e5fbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃんこ | 作成日時：2021年8月4日 4時
