キヨside ページ14
いつもの様にフジと昼飯を食い終わり、教室に戻る。
フジが急に大きな声を出したと思えば、あの曇ったAを見つけたらしい。
髪をほどいてるなんて騒ぐフジだが、今日は朝からAはいつも通り髪を結んでいたはずだ。
そう思った途端にフジのAを呼ぶ震えた声。
俺はフジの顔を覗き、フジの視線の先を追うと手で口を押さえ、髪が少しボサボサとした苦しそうなAがいた。
俺達に気が付いたのか、Aは逃げるように階段を降りて行った。
俺は咄嗟に体が追いかけようとしたが、そこにすみません！と俺の前に立ちはばかる女が行く手を塞いだ。
涙目ながらのこいつは確か今日の朝、Aと話していた女だ。
その女が手にしていたのはビリビリになった光沢のある紙切れ、、いや写真のようなものだった。
女が紙切れを少し並べると、俺はハッとした。
間違いない。俺が撮った写真だ。
フジ「これ、、」
しの「Aちゃんの写真、、っ破かれて、」
声が震えながらそう言う女
俺は走って教室に向かうと、机の周りにはまだ散らばりつつあるAの写真とAの鞄だけがポツンと置かれていた。
クラスの女どもが俺に話しかけようとして来たが、俺は少しも耳に入らずAの荷物を持ち教室を飛び出した。
廊下に出ると、フジに慰められながら涙を流す女がいた。
フジ「しのちゃん、、Aちゃんがどこ行ったかとか見当つく所ある？」
しの「多分、家に帰ってるかも、、っ」
俺はその子からAの家を聞き、学校を飛び出した。
今朝よりも雨が強くなっており、時折雷がゴロゴロと鳴る。
言われた通り、家へと向かうと玄関のドアにもたれかかり座っているびしょ濡れのAが居た。
キヨ「おい、っ！」
俺は持っていた傘を投げ捨て、Aの冷たい肩を掴んだ。
そうするとAは顔を上げ俺の顔を見た。
その顔は涙で目が腫れ、切れているのか唇とその周りが血で滲んでいる。
A「キヨ、くん、？」
『お前、何でっ』
A「ごめんね、キヨくんが撮ってくれた写真、破れちゃった、笑」
弱々しい笑みを浮かべ小さな声でそう言うA。
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かむ - にゃんこさん！投稿お疲れさまです！お返事ありがとうございます！！新しいのがいつ出るのかとワクワクしていました...！私もにゃんこさんの作品を読んでると胸がキュッってします！wいつも応援してます！！ (2021年8月26日 0時) (
レス) id: 91de7e5fbe (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - かむさん» お返事遅れてしまいました、、わー！かむさんー！凄く嬉しいお言葉ありがとうございます見た瞬間胸がキュッとなりました、今日からまたゆるゆると更新する予定です！是非今後もご自愛ください！ (2021年8月25日 3時) (レス) id: 44d94b632e (このIDを非表示/違反報告)
かむ - コメント失礼します！にゃんこさんの作品、全部見させていただきました！もう最高です！！これからも頑張って下さい！応援してます！！！ (2021年8月19日 1時) (レス) id: 91de7e5fbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃんこ | 作成日時：2021年8月4日 4時
