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次の日学校に行くと、山中先生に褒められた。
3日連続の登校に感動したらしい。
｢最近亥清と仲良いらしいじゃないか！あいつ素直じゃないし少し取っ付き難いが悪い奴じゃないからな！｣
『まぁ、私の救世主ですしね。』
｢……救世主？｣
意味が分からないって顔をした先生を無視して私は教室へと入った。
『悠、おはよう。』
｢っ、！……お、おはよ。｣
顔を少し赤らめて目をキョロキョロする悠が面白過ぎて吹き出す。
｢わ、笑うな！！｣
『ごめんごめん。はい、これ。』
私は昨日沢山作ったスイートポテトを鞄から出すと悠はギョッとした。
｢いや、……は？…量半端ないんだけど……。｣
『……うん、思ったより私にとって学校に3日連続出席するのはストレスだったみたい。』
ため息をつきながらそう呟くと、急に悠は俯いて黙り込んだ。
不思議に思った私は悠の顔を覗き込むと、私から顔を背けながら私にしか聞こえないぐらいの声で呟いた。
｢……お、俺といるのもストレスなのかよ…。｣
『……え？』
え、今悠なんて言った？
私が次ギョッとさせられたんですけど…！！！
いや、聞こえてたけど……え？デレた？
もしかしてだけどこの子デレ期なのかな？
『え"！？いやいや、悠といるのは全くストレスじゃないよ？ただ面倒い学校がストレスなだけだから。』
｢……なら良いけど。｣
心做しか目が潤んでる気がするんですけど……。
や、やばい……アイドルを泣かせてしまった。
ファンに殺される！夜道歩けない！！
｢………Aの馬鹿。｣
『っ！……な、何かごめん。……ほら、ねぇ！泣き止んで！勘違いさせてごめんってば！！！』
｢なっ、！泣いてねぇし！勘違いしてんじゃねぇよ！！｣
『いや、思いっきり袖で目擦ってんじゃん！涙拭っちゃってんじゃん！！』
｢拭ってねぇよ！目が痒かっただけだっつーの！！｣
『このタイミングで？ねぇ？このタイミングで痒くなったの？』
｢うるせぇ！！！！Aのばーか！ばーか、ばーか！｣
子供みたいに馬鹿と叫ぶ悠に少し可愛いと思ってしまった。
『あー分かった分かった！悠の言う事なんでも１個聞いてあげるから許して！』
｢………なんでも？｣
『うん、なんでも！！！』
私はこの日の自分を殴りたいと思って後悔した。
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作者名：@羽黒 | 作成日時：2023年12月12日 1時
