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「………お前、そんなに学校嫌いか?」



『Yes、boss。』



「俺はお前のボスじゃない。強いて言うならティーチャーだ。」



『Yes、teacher。』



「それと英語で答えるな。俺は数学担当だ。」




『…すんません。』




「お前もう少し頑張って学校に来い。このままだと留年すんぞ。」




『Oh my God。』




「何か腹立つな……留年さすぞ。」




『職権乱用。』








一週間ぶりに学校へ訪れた私は教室に入る前に見つかり、担任である山中先生に職員室に引きずられてきた。



恐ろしい単語である " 留年 " という言葉に流石の私もビビった。



学校が嫌いな理由は別にイジメとかそんなんじゃない。



ただ来る意味が分からなくて楽しさも分からないだけ。




学校を辞めない理由も、色々寛容で緩い私の親が「流石に高校は卒業しとかないと苦労するぞ。」って言ってきたから。




あ〜、後、親が海外で朝誰も起こしてくれないから起きれずに寝坊して、行くのがだるくなって休んじゃう。







『はぁ、めんどくせ〜。』






職員室を出てから、小さな声でそう呟きながら教室へとトボトボ歩く。








​─────── ガラッ…







「あ、帆導さん久しぶりじゃん。おはよ〜。」



『ん、おはよ。』






あまり学校に来ないからといって、皆私を避ける訳でも無く普通に挨拶してくれる。



めっちゃ優しいよね。






一番後ろの窓際という神席の私は、席に座るととりあえず机の中を確認する。



登校した日のルーティーンである。


あ、後職員室に行って先生と対談するのも。








『(うわ、プリント大量じゃん。持って帰んのだるっ)』






机からプリントを取り出してそんな事を思いながら一応軽く目を通していると、隣から人の気配がしてチラッと横を見る。







『(………どっかで見た事ある気がする。)』







見た事がある男子はどうやら隣の席の人らしく、私と同じようにチラッと私を見てから席に座った。




チラッと見た感じめっちゃ容姿が整っているし、多分芸能人だろうな。



この学校芸能人多いし。



んじゃ、関わらないでおこっと。






『(ファンに呼び出されるとか勘弁だし。まぁ、その前に私あんまり学校居ないんだけどね。)』










この日はとくに変わった事も無く平和に学校が終わった。










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作者名:@羽黒 | 作成日時:2023年12月12日 1時

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