イナイレGO～桜と雪と兎の少女 Ⅱ (ページ16)

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そして私は退院することになった

久しぶりに外を歩くなぁ

それに堂々と歩ける日が来るなんてね

コソコソとする必要なんてない

普通の女の子なんだ

ま、まぁまだ秘密があるからなんともいえなんだけどね

「ん～…」

そういえばあれ以来馨に会ってないな

別に彼とは何か…

『ねぇねぇ！あそこのブランコであしょぼうよぉ！』

「え？…何…今の…」

この公園で遊んだことなんてないのに

今の声は誰なんだろう

何か懐かしい

『しょれ！…わぁ！』

『もぅ！危ないやろ？』

あれは誰だったけ…

私にサッカーを教えてくれた…

ううん、私には幼い記憶が無くなっているんだ

私を売った親なんか思い出したくもない

金のほうが大事だったなんてどうかしている

『二人とも！ほら帰るわよ』

『『はぁ～い！！』』

声しか聞こえない

誰なんだろう

知ったら…私はまた壊れそうだ

頭痛いな

馨「ここ懐かしいよなぁ」

「馨！いつの間に…それに懐かしいわけなんか」

馨「はぁ…僕は仕事の帰りで、Aがずっとなぁそこで突っ立っていたんや。なんや、思い出したん？」

「ふぅん。別に何もないわ。ただ見ていただけよ」

馨「…"私は絶対に諦めないもん"、"世界一になるんだもん！"…よく、いってはったよなぁ」

「なんの話よ…そんなこと言った覚えなんて…」

馨「記憶がないもんなぁ」

「どうしてそれを…」

馨「それはまだ言えへんわ。ほな、僕忙しんで…早めに帰りいよ」

「う、うん……その…頑張って。」

馨「っ！…ありがと」

馨とAは別々の方向を向いて帰った