イナイレGO～桜と雪と兎の少女 Ⅰ (ページ30)

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私と馨は人気のないところに移動した

馨はフードを取っていた

馨「僕のこと調べたんやろ？モデルをしている氷室馨や」

黒い髪がなびいて青色の綺麗な目をしていた

写真よりも本物は綺麗だった

馨「そないに見つめられると照れるわぁ～」

「なっ！興味ないから。それで、どうせすべて知っているのでしょ。貴方こそ、サッカーのデータはすべて消去しているでしょ」

馨「まぁ知ってはるよ。フィフスセクター全員ではないよ。僕しかしらへんし、Aの過去のデータも消去したのは僕やからなぁ」

「だから…私が自分のデータを消去するときに手間がかからなかったか。どうしてそんなことを…」

馨「まだ言えへんよ。Aが勝っていけばわかることや。次は僕の番や」

そう言って馨はボールを回してきた

そして攻めて来いと言ってきた

さっきの本気を見たいといったことか

「そんなひ弱なやつに負けないわ！」

馨「それはどうやろうなぁ」

馨は動きが分かっているようだった

それに顔は余裕そうだった

馨「なんや、引きこもっとる間に鈍ってもーたのか。それか、あないな弱いチームにいたせいでか」

「雷門はそんなことない！私は…」

馨「あんなに無慈悲で、冷徹やったのに今はなんや。落ちたものやなぁ」

「うるさいうるさい！！！」

私は馨を弾き飛ばした

その顔には冷徹さが戻ってた

馨「その顔や。僕と同じ…闇を持つ者の顔や…。ぁ、そうや、本気が出せないのはしってはるで。はよう治し―よ」

「ま、待て！まだ！」

馨「次は白恋中や。勝てたらまた続き話そうなぁ。僕の暇つぶしをしてくれはるのは、Aだけやなぁ～。」

そう言って一瞬で消えた

勝てば何かがわかる

それに馨は私の何もかもを知っているように思えた

無慈悲で冷徹か…そんな過去なんか消えればいいのに