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「わたしね、いつきくんが
寝ちゃう前になでてもらったでしょ?」
樹「うん、....覚えてるよ」
「いつきくんが寝る前に、わたし
’’大丈夫だよ’’って言いたくて、鳴いたの」
ああ...、ミアは分かってたんだ。
昨日、撮影の前にライブのリハもあったんだけど、
立ち位置や、振りの確認で色々ミスった。
周りのメンバーはフォローしてくれたけど
自分は許せなくて。
たぶん....そんな悔しさとかが
滲み出た表情をずっとしていたんだとおもう。
「それでね、いつきくんが寝た後もしばらくしんぱいだったからずっといつきくんみてた!先輩も一緒にね。そしたらね、いつきくんの目からぽろって涙がでたの」
....うわ、泣いたの俺。
てか、マースを先輩っていうのかわいい。
「だから、泣いて欲しくなくて、涙をぺろってしたんだ〜!」
にしし、って笑う無邪気なミア。
情けないな....マースにもミアにもかっこ悪いとこ見せた。
「わたしは、いつきくんのこと、とってもかっこいいっておもってる!」
ミアは明るい声で、俺にそう言う。
樹「....そうかな」
自重気味に言うと、
「いつきくんは、いつもクールだけど、本当は見えない努力をしていて、がんばりやさんなんだって!...先輩がいってたよ?」
そんなミアの言葉に、マースに目を向けると、マースは相変わらずあくびをしていて、思わずぷっと吹き出してしまった。
樹「...ははっ、マースが?そんなこと言ってたんなら嬉しいわ」
「そうそう、そうでなきゃ!!いつきくん、笑った顔すごいすてきだよ」
にかっと笑う女の子のミアと、子猫のミアが重なって見えて、
本当にミアなんだな、、って半信半疑だった気持ちが
確信に変わりつつあった。
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作者名:Luna | 作成日時:2023年9月5日 18時