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「…Aさん、」
「A、気持ちは分かるよ。でもこれは彼らにも必要な教訓だと思うんだ」
イドンウクさんが優しく声を掛けてくれる。ジェスンオッパも、優しくうながしてくれるのが分かって。だからこそ、余計に申し訳なさが襲ってきてしまい、すみません、と椅子にそっと座り直した。
少し遠くに座るヨンジュニオッパが、私の様子を見て静かに話を続ける。
「A、確かSEVENTEENに合流するまで月に一度だけの来韓でレッスン受けてたんだよな？中学を卒業するまでは宿舎にも入らないで、休みを利用してこっちに来てたって聞いたけど」
「…そうです」
「習い事も卒業まで続けてたんだよな、ダンスと水泳だったか」
「はい…よくご存知で、」
ざわざわ、と騒ぐ練習生たち。私のこの過去はメディアでも話したことがない。コネがどうとか、上層部に気に入られているからとか、在らぬことを想像させてしまう余計な情報は人には話さないようにしているから。
決して私はそういうコネもないし、上層部の方にはあまり会ったことはないので胸を張っていれば、気にすることではないけれど。
「ホシとウジが、Aのことを、努力で出来た妹だってその話ばかりするから」
「……え」
「俺たちがこの子たちに教えるべきことは、そういうことなんだよ。やれる子はどれだけ機会が少なかろうが、日数が短いだろうがやれることはやってくる。単純に、この子たちがいまやれることをやった結果が今日の出来だったってことだよ」
「…ヨンジュニオッパ、」
「芸能界とはそういうところだと。自分より上を見たらキリがない、だから自分のベストを尽くして結果を出せ。そういうことだよ、A」
それだけ、芸能界というところは、覚悟を決めて入らないといけない世界だってこと。恵まれた環境に居た私は忘れていた。
才能でどうにか出来ない部分は努力するしかない。時間は作るものだ、実力はつけていくものだ、努力は続けるものだと。
「…何も、こいつらのこともAのことも責めたいわけじゃないよ。誰も間違ってない。…Aは優しすぎるんだな」
＿＿
「ごめんなさい。余計なこと言って」
「そんな、A先生があやまらないでください」
「僕たち嬉しかったです、本当に。もっと頑張ろうって思いました。先生が庇ってくれて、嬉しかったです」
「…本当にごめんね」
この子たちが言われなくても良かったかもしれないことを、私が引き出してしまったようなものだから。
→
．
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KEY(プロフ) - いつもありがとうございます🙇いつも最高です！ (2022年10月14日 22時) (
レス) @page43 id: e6e7d876c8 (このIDを非表示/違反報告)
り(プロフ) - すごくキュンキュンします、何回も読み返してます😭 (2022年9月27日 10時) (レス) @page41 id: cb9ba72967 (このIDを非表示/違反報告)
名無し54892号(プロフ) - 作者様のお話本当に大好きなんです…！とってもキュンキュンして読んでるだけでも胸が苦しくなってくるような、本当に素敵な作品だと思います🥲何回も読み返して更新されてるかな？と見に来てしまっています笑決して無理はなさらず続きが読めるのを心待ちにしてます！ (2022年9月4日 15時) (レス) id: 1445cdbb12 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています！！これからも無理のない範囲で良いので更新して頂けると嬉しいです私の生活の一部なんです🥲💞これからも頑張ってください！！ (2022年8月20日 19時) (レス) @page38 id: 0a0a63f7c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ - 作者様の作品とても大好きで何回も読み返させていただいています！ これからも無理のないように更新していただけると幸いです！これからも頑張ってください！ (2022年8月20日 16時) (レス) id: cc4c34b3df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅんちゃん | 作成日時：2021年8月21日 4時
