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「あは、それは災難だったね」
「笑い事じゃないよ…」
メンバーの愛のあるお説教が終わると、いつも私が助けを求めるのはハンソル。
ふたりでずっとホームスクーリングをしてたときも、決まってふたりだけで不安を吐き出しつつ、愚痴を言いつつ、本音で慰めあっていた。お互いしかわからない感情を噛み砕いては、理解しあって、成長してきた。
ハンソルののんびりとした心地良さは、私の甘えられる居場所になっている。
「でも、俺もAヌナの服装が嫌なときある」
「えっ、そうなの？」
「うん。やっぱり気付いてなかったね。俺がたまに、これ着たら？って上着かけるでしょ」
「…それ、嫌だって合図だったの？」
「そうだよ」
ハンソルはずっと、暑がりなのかと思ってた。
彼は自分の着ていたジャケットやパーカーを私の肩にかけては、これ着ててと笑う。そんなに暑いならスタイリストさんに預ければいいのに、と私は渋々袖を通していた。
「過保護なのも本当に解るけど、ヌナの鈍感さと無頓着さにも理由があると思う」
「…うーん」
「……ヌナ、俺のこと思いっきり振り払ってみて」
「え？うん、わかった」
ハンソルは後ろから、私の左腕を掴むように持った。
涼しい顔で私をにこやかに見下ろすけれど、どれだけ強く振り払ってみても本気で腕を抜こうとしてみても、びくともしなかった。
そんな私に、ハンソルは眉毛を下げて笑う。
「もう俺は子どもじゃないし、ヌナは女の子なんだから。ちゃんと俺たちに守られてなきゃだめなんだよ」
「…ハンソル、本当に大きくなったね。びくともしない」
「うん。でも、全然本気じゃない。ヌナを連れ去ろうと思ったら、片手でも問題ないくらいだよ」
「物騒なこと言わないで、怖いよ…」
「怖いでしょ？こういうこと考えてるやつが、外にはぞろぞろ歩いてるんだよ、ヌナ」
いつだって、ハンソルはヒョンたちは本当に過保護だね、って私に寄り添うように話を聞いてくれる。
でもハンソルだって自分の妹にはとっても過保護だし、どちらの気持ちも分かるんだよね、きっと。
「…過保護って思ってる？」
「うん、ちょっと」
「ヌナが危険な目に遭わないためだから、過保護なくらいがちょうどいいと思う。ヌナは、俺たち以外に男なんて関わらなくてもいいんだよ」
「…そんなに？」
口数の多くないハンソルは、たまにものすごく怖いことを言う。
「…ヌナのためだったら、たぶん俺たちって、どんなことだってできちゃうと思うよ」
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＊ゆいな＊(プロフ) - 更新待ってました（ ; ; ）最高です！今まで読んできたお話の中で一番大好きで何度も何度も読み返しました！！更新もちゅんちゃんさんのペースで無理しないで下さいね(*^^*)いつも応援してます！大好きです！ (2021年6月12日 11時) (
レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
フィガロ - 更新はもうしれないのでしょうか（ ; ; ）？ 突然更新が途切れてしまったので心配です…お知らせなどでもいいので何か報告待ってます(^^) お話の内容とっても好きです！更新も楽しみにしていますm(_ _)m (2021年5月19日 0時) (レス) id: 2c85f96aa8 (このIDを非表示/違反報告)
＊ゆいな＊(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます！！！！ハニオッパきゅんきゅんしました！！ (2021年3月30日 20時) (レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 更新待ってます！ (2021年3月5日 0時) (レス) id: 68c62b5d72 (このIDを非表示/違反報告)
さか(プロフ) - ふわふわした話だけじゃなくて、少し辛いお話が混ざってるのがとても好きです。でも、あまり過度ではなく直接的な痛い表現などは避けて書かれているのかなと伺えるので読んでいても辛い気持ちにはなりません。程よく読みやすくとても好きなお話です。 (2021年2月13日 6時) (レス) id: 4188621a8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅんちゃん | 作成日時：2020年11月27日 8時
