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「っA先生…！」
「ドンユンくん…」
扉を開けて入ってきたキムドンユンくん。
私が居ることにびっくりしたけれど、すぐに顔がくしゃくしゃに歪む。
涙に濡れて目の腫れた笑顔で、私に駆け寄ってきてくれた。軽くハグをして頭を撫でると恥ずかしそうに下を向いた。
発表されるまでの2日間は、彼にとって、すごく長く感じたはず。
「おかえりなさい、おめでとう」
「…はいっ…！」
隣に座って手を握ると、彼は怪我のことを聞いたと悲しそうな顔をした。
彼こそあの時、座り込んだ私を見つけてくれた子なのだ。ホシオッパに怪我のことを伝えようと、恐る恐る話しかけたのも、この子だと聞いた。
どこまでも優しくて、誠実でまっすぐな練習生。
謝らなくて大丈夫だよ、と笑うとやっと笑顔を見せてくれた。
「…僕、先生が作ってくれた歌が好きで、だからあの曲になれて嬉しかったです、でも脱落しちゃって、歌えるか分からないなんて…」
「…ありがとう、気持ちが嬉しいよ」
「A先生の曲の提供は初めてって聞いて…だから余計に悔しくて…。あ、でも戻ってこられたから何でも…」
「ふふ、そうだね」
素直だなあ、かわいい。希望はあれど、やっぱり戻ってこられたことを嬉しく思いたいよね。
ドンユンくんとお話をしているところに、ドンウクさんが静かにやってきて今回のシステムの説明をしてくれた。
ここに誰かが来ればその曲に決定で、誰も来なければくじ引き。ランダムでどの組に行くか分からないという。
そんなの、怖いよね。
彼が震えていたから手を握るけれど、不安はずっと消えないみたいだった。
「ドンユンくんがどの曲に決まっても、私は絶対にお手伝いに行きます」
「え、えっ…！」
「お、A先生の推しは彼ですか？」
「ふふ、彼を含めた、皆が推しです！」
頑張っている子が好き。だから、皆が好きだよ。
この合宿所で青春を費やした子達は、みんな輝いていてそれぞれに魅力がある。荒削りでも間違いなく宝石だらけ。それでいて強い絆で結ばれているから、尚更応援したくなる。
「あ、っ」
「うわあ…！」
震えながら待つドンユンくんを迎えに来たのは、とても晴れやかな顔をしたイセジンくんだった。
彼は、"Monday to Sunday"。
確かこの曲の練習生たちは、1人しか30位以内に残れずに再編成された苦難の多いチーム。
だからこそ、実力もあって誠実なドンユンくんを必要としたんだ。
「…僕たちには、絶対にドンユンが必要です」
．
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＊ゆいな＊(プロフ) - 更新待ってました（ ; ; ）最高です！今まで読んできたお話の中で一番大好きで何度も何度も読み返しました！！更新もちゅんちゃんさんのペースで無理しないで下さいね(*^^*)いつも応援してます！大好きです！ (2021年6月12日 11時) (
レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
フィガロ - 更新はもうしれないのでしょうか（ ; ; ）？ 突然更新が途切れてしまったので心配です…お知らせなどでもいいので何か報告待ってます(^^) お話の内容とっても好きです！更新も楽しみにしていますm(_ _)m (2021年5月19日 0時) (レス) id: 2c85f96aa8 (このIDを非表示/違反報告)
＊ゆいな＊(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます！！！！ハニオッパきゅんきゅんしました！！ (2021年3月30日 20時) (レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 更新待ってます！ (2021年3月5日 0時) (レス) id: 68c62b5d72 (このIDを非表示/違反報告)
さか(プロフ) - ふわふわした話だけじゃなくて、少し辛いお話が混ざってるのがとても好きです。でも、あまり過度ではなく直接的な痛い表現などは避けて書かれているのかなと伺えるので読んでいても辛い気持ちにはなりません。程よく読みやすくとても好きなお話です。 (2021年2月13日 6時) (レス) id: 4188621a8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅんちゃん | 作成日時：2020年11月27日 8時
