ウジオッパとのある日 ページ9
「お前がパフォチになったこと、俺は根に持つからな」
椅子を回転させて向き合う俺にAは、眉毛を下げて笑う。
作業室でガイドボーカルを手伝ってもらう度に、こいつだけは渡したくなかったと後悔する。
詞の校閲も、デモを聴かせて意見を聞くのも最初はAにさせている。そのこともこいつは分かっているし、誇りに思ってくれている。と思う。
「ホシオッパの圧がすごくて…」
「俺を敵に回す怖さよりか？」
「敵なの！？聞いてないですよ！」
「嘘だよバカ」
敵は大袈裟だけど。
なんかホシに負けた気がして、随分と落ち込んだのを覚えている。
トラウマのようにずっと昇華出来ていないのを、Aも分かっているようで。だからこうやって呼んだらすぐ来てくれるし、俺に1番懐いてくれている気さえする。
お前が俺を特別に思うなら罪滅ぼしでもいい、かもな。
「…ダンスで足引っ張らずに済んでるのは、パフォチに入ったおかげだと思うから。ごめんなさい、オッパ」
また、自信なさげに小さくなる。
そんな顔すんな。
こいつは自分を客観的に見られないのが欠点だ。
「お前さ、いい加減自信もったらどうなの」
「あの日言ったよな？お前のために曲を書きたい、その声と表情は俺が最大限に引き出してみせるって。お前と歌いたいから俺のチームに入れたかったけど、それはグループにいてもできるだろ」
「俺がそこまで欲しがった魅力をお前が卑下すんな、生意気だぞ」
ふん、と鼻を鳴らして機材に向き合う。
…待てよ。俺すごい、恥ずかしいこと言った？
「ふふふ、オッパ。耳真っ赤ですよ」
「うるせえ」
「かわいい〜、だいすきオッパ」
「くっつくな！」
後ろからくっついてくるA、嫌なわけないけどなんか馬鹿にされている気がして振り払う。
それでも楽しそうに笑うから、ちゃんと意味わかってんのかとツッコミたくなるけど。お前が楽しいならいいよ、それで。
「ウジオッパがそう言ってくれたから、ここで頑張ろうと思ったんだよ」
「……おう」
「お誕生日も同じですし」
「そうだな」
「ボカチを蹴ったからじゃないですよ、私がオッパに特別甘えるのは」
…俺の考えなんてお前にはお見通しなんだろうな。
Aと居ると居心地が良い。曲も浮かんでくる。お前に向けて書いた曲だと、いちいち言わなくても察してる。
悔しい、けど愛おしい。
(私も歌詞書いてきたんです)
(見せてみろ)
(オッパのこと考えて書いたの)
(…ほんとにお前ってやつは)
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ちゅんちゃん(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます！いま�イ泙任△蠅泙后�ページ上部のシリーズ全てを見る、から飛べると思います！ (2021年11月6日 21時) (
レス) id: d1cd92e110 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - おもしろくて一気に読んじゃいました〜！！�△盂擇靴澆任� (2021年11月5日 23時) (レス) @page50 id: 8bf5dbbddd (このIDを非表示/違反報告)
いちご - なんか色可愛いんだが(真顔)面白かったんでホシくんポチっとなしときますねはい。(※彼女は中学生です) (2020年7月27日 21時) (レス) id: edee17033c (このIDを非表示/違反報告)
ちゅんちゃん(プロフ) - 瑪瑙さん» はっ…！！エメラルドの…！エメちゃんの大ファンです！読んでもらえて本当に嬉しいです…！なかなか進まなくてだらだらしたお話ですが、そう思って頂けて嬉しいです…(*`ω´*)もっと頑張ります！ありがとうございます！ (2020年7月18日 0時) (レス) id: 9b4c1ba7dc (このIDを非表示/違反報告)
瑪瑙(プロフ) - 文章から感じとれる優しさと愛がいっぱいの雰囲気と主人公と周りのメンバーの愛して愛されるという関係がとても素敵です！私も紅一点物を書いていますがこんな可愛い女の子は書けないです。更新楽しみにしています！ (2020年7月17日 2時) (レス) id: 17f4ccf88a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅんちゃん | 作成日時：2020年7月1日 0時
