うそつきソムリエ ページ11
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__リハもその後、順調に進んだ。
Aのことは、俺らで交互に子守りをし、まわりのみんなも協力してくれた。
いまは20時。Aが猫に戻っちゃうリミットまであと2時間。
リハも終盤に差し掛かった頃、休憩時間に俺ら3人はやましょーさんに楽屋とは別の場所に呼び出された。
その間、Aは壱馬さんに面倒を見てもらうことに。
__呼び出されたとは言えど、最初は互いに無言。
翔平「....やっやましょーさん、あのですね.....」
山彰「お前らさ、俺らの事仲間じゃ思うとらんの?」
無言を破ったのはこういう雰囲気が苦手な翔平で、それに被せるようにやましょーさんがちょっと怒ったように話す。
樹「えっ.....」
山彰「俺、Aと会った時から気づいてたわ。この子は人間の子じゃない、って。だって本当にインスタライブの子猫がそのまんま人間になったような子じゃ。ましてや、今日いきなり樹が親戚の子供を連れてくる、なんて展開普通じゃありえんじゃろう?」
翔平もまこっちゃんも俺も口をつぐむ。何も言えなかった。
山彰「でも俺が言いたいのは、そんな事じゃない」
やましょーさんは怒りながら話していたけど、少し寂しそうにこう続けた。
山彰「ここまで一緒にがむしゃらにやって来て、嘘つかれたことが腹立つんじゃ」
__俺らなりに、Aのことも考えて一生懸命秘密を守ろうとしたけど、やましょーさんのそう呟く表情が目に焼き付いて、罪悪感が芽生える。
樹「嘘を、.....つきたくてついた訳ではないです、それは分かってください」
翔平「...やましょーさん、ほんとにそれはそうなんです」
慎「...俺もびっくりしました、最初は。だけど、樹さんも翔平さんもAを守るための嘘だったってことは、分かってあげてください」
俺らは口々に、やましょーさんに向かって訴えた。でも、嘘はやっぱり良くないよな、
山彰「っはー......だるいのう」
山彰さんは、そう呟くと俺らの頭をわしゃわしゃっと乱暴に撫でる。
山彰「Aを守るんだったらお前らだけじゃなく、俺らもいっしょに守るやろうが、バカ」
やましょーさんはそう呟くと「年下だけに背負わせるほど年上落ちこぼれてないんじゃ、ぼけ」と続ける。
口は悪いし、サイコだけど、俺はやましょーさんはやっぱりかっこいいと思った。
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小夜(プロフ) - 気長に待ってます\(❁´∀`❁)ノ𖤐´- (11月1日 12時) (レス) id: dadb786653 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 小夜さん» 小夜さま 更新が止まっていてすみませんんん!!!小夜さまちょっとまっててくださいね(;;)!! (11月1日 6時) (レス) id: 49b5b7b283 (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - しょへかっこいい、まこちゃん(´・д・`)( ꒪Д꒪)ヤバ… (10月19日 19時) (レス) @page41 id: dadb786653 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 小夜さん» 小夜さま 年下4人のやんちゃ感、表現して書くの楽しいです♡♡(笑) (10月15日 4時) (レス) id: 49b5b7b283 (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - 年下組が可愛いすぎ\(❁´∀`❁)ノ𖤐´- (10月13日 12時) (レス) @page36 id: ff089aa4d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Luna | 作成日時:2023年9月18日 0時