美しい日々 (ページ9)

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それからも私達の交際は順調だったと思う。
とは言っても学校の行き帰りと試合の応援がほとんどだったけれど。

2年生になる前の春休み、一緒に映画を見に行った。
夏休みは花火大会に行った。
冬休みはクリスマスイルミネーションを見に行った。

3年生になってマークが野球部を引退してからは毎日図書室で一緒に勉強してから帰った。マークは野球部が強い遠くの高校を、私は地元の県立高校を目指していた。

お互い無事第一志望に受かり、春休みに久しぶりに遊びに行った。

マークはずっと私に優しくて変わらない。

大好き、大好きだよ。

一緒にいればいるほどマークを好きになる。

私はマークにもらった分返せているのかな。
私なりになるべく気持ちを言葉にしたり行動にしてるんだけど伝わってるかな。

マークといる時間全てが愛おしい。

マークが通う高校は私たちが住む地域から何駅も先のところで、私が通う高校は自転車で行ける距離にある。

その上野球部は朝も放課後も土日もいつも練習があるらしい。

それでも会う時間は作りたくて、毎朝一緒に登校することにした。

朝練は7時からだから6時半にマークが私の家に迎えに来る。
マークの家から駅に行くには私の家は反対方向だし、私の家から県立高校に行くには駅は反対方向だからお互いに遠回りでしかないんだけど決して苦ではなかった。
少なくとも私は。

駅で別れる時、マークは必ずハグと軽いキスをしてくれる。人がほとんどいない時間帯で良かった。なんだか新婚夫婦みたいだなと思うけど、さすがに恥ずかしくてそれは口に出せなかった。
マークが改札に入るのを見送って私も高校に向かう。

もちろんいつも教室に着くのは一番乗りだった。まず教室の花瓶の水を入れ替えてから勉強をするのがルーティンになっていた。
私より15分後くらいにいつも登校するのが委員長のドヨンくんだ。ドヨンくんはすごく賢くて、勉強の質問をするうちに少しずつ仲良くなって勉強以外のことも話すようになった。