美しい日々 (ページ6)

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さすがに隠し通せなくなってきて、次第に私とマークが付き合っているという噂が学校で流れ始めた。

私もマークも自分からは言わないけど聞かれたら答えると言う感じだった。

おそらくマークを狙っていた女子たちからヒソヒソと陰口言われてるのは何度も感じたが、幼い頃から仲のいい友達の多くは私たちのことは付き合う前からなんとなく察していたようで、「おめでとう」とだけ言ってあとは何も聞いてこなかった。
私は友達に恵まれているらしい。

付き合い始めてから初めてのバレンタインデーが来た。前日にチョコケーキを焼いていた。うん、上手くできてる。
せっかくだから今日渡したいけれど、今日はマークは朝も放課後も部活があると言うし、学校で渡すのは周りの目が気になるから、マークの部活が終わるまで待って渡すしか方法はなかった。

マークに友チョコや義理チョコを渡す女子がいる中、明らかに本命チョコと思われるものを直接渡したり、靴箱や机に入れる女子を数人見たが私にはどうすることもできない。

実際マークはモテるのだ。

派手に目立つ方ではないけれど、密かな人気を得ている。
もちろんモヤモヤはするけれど私がマークの彼女だと堂々と歩く自信も私にはなかった。