美しい日々 (ページ4)

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mk「さっきの話だけど…」

「え？」

mk「好きな人の話」

「あ、うん」

mk「………………………Aちゃんだから」

私をじっと見つめて

mk「僕が好きなのはAちゃんだから」

と言った。

私がそこで思考停止して立ち止まってしまったから、私の手を引いて歩き出すマーク。

私は全く信じられなかった。

確かにマークは未だに私のことをAちゃんと呼んでくれるしホワイトデーにお返しもくれるけど、それは私が幼馴染だからでマークが優しいから、ただそれだけだと思っていた。

そう言い聞かせていた。

自分に自信がなかったから。
私より可愛くて優しくて明るい女の子なんてたくさんいるから。

私のことを好きになってもらえなくても幼馴染という特別な関係性は変わらないからそれだけあれば良いと思っていたのに。

気づいたら涙が頬を伝っていた。マークは恥ずかしいのか手を繋ぎながら一歩先を歩いているから顔が見えない。でもその方が私にも都合が良かった。泣いているしきっと顔は真っ赤だしこんな顔見られたくなかったから。

私の家の前に着いてこちらを振り向いたマークは、私が泣いていたから驚いていた。

mk「ごめん！えっと、理由はわからないんだけど…ごめん迷惑だった？それかどこか痛い？ごめんね？」

「ううん、違くて…………嬉しくて。嬉しくて泣いてるの。私もね、マークのことが好きだよ」

ちゃんと目を見て言えなくてごめん。
小さい声でごめん。
でも私の気持ちを伝えるにはそれが精一杯だった。

私の両手を強く握って、私との距離を詰めるマーク。

mk「じゃあ僕と付き合ってくれる？」

私は小さく頷いた。

「ありがとう」と言うマークとその時初めて目を合わせたんだけど、私を見つめる目があまりにも優しくてまた泣きそうになった。