美しい日々 (ページ1)

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幼馴染1<MARK> ページ1

あなたとはもう一緒になれないけど、あなた以上に好きになれる人にこれからもう二度と出会えないと思う。
それくらい好きだった。
あなたとの美しい日々を綺麗な思い出にしておきたいの。

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私には幼馴染のマークがいる。

幼稚園から一緒でよく遊ぶし習い事も一緒のことが多くて、家族ぐるみの仲だ。他にも仲のいい幼馴染は何人かいたけど、マークは私の中でなんとなく特別な存在だった。

理由はわからない。
物心つく前から一緒だったから。

好きなところをあげるなら優しいところ。不器用なところ。ちょっと鈍臭いところ。汚い言葉遣いしないところ。私に変な意地悪してこないところ。

ありきたりだけど、私はマークのそういうところが好き。

同じ小学校に上がった。同じ幼稚園から入学した子も多かったけど、当然知らない子達もたくさんいる。
それになんとなく男子と女子で分かれるようになって、自然と昔より距離が離れていった。ごくたまに話すことがあったけど、変わらず「Aちゃん」って呼んでくれた。

4年生はマークと同じクラスだった。

そのクラスでは終礼で、小さなことでも良いことがあったら、クラスメイトに感謝したいことがあったら誰か発表するというのがあった。

私はその日、マークが図工室に忘れていったペンケースを持っていってあげた。少し照れながら、でも私の目を見て「Aちゃんありがとう」って言ってくれた。

マークは終礼で「図工室にペンケースを忘れたら、友達が届けてくれました」って言っていた。

そりゃあ女の子とのことなんて恥ずかしいから名前出したくないよね。それが可愛いし、私の名前は出さなくても終礼で言ってくれた優越感に浸るのだった。