Grimmiger ページ16
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リンは街を歩いていた。
メイド服を着ているので何かと目を引くが、リンは気にすることなく悠々と歩く。
そしてその足はある店の前で止まった。
外観は独風の屋敷だが、OPENと下げられた札からしてどうやら店のようである。
兄妹らしき少年少女の縫いぐるみが出窓からこちらを見つめている。
看板らしきものには"Grimmiger Buchladen"と書かれている。ドイツ語のようだ。
リンは扉を開いた。
「ごめんくださいな」
「ひぃっ····!!」
何か金色のものがビクリと動く。
それは髪だった。誰かいるらしい。
「い、いいいい、いらっしゃいませっ·····!!」
「あの、アンデルセンです。リン·クリスチャン·アンデルセン····お忘れですか?」
「り、リン····さま···?」
潤んだ碧い瞳がリンを捉えた。
そして安堵したようにぶわっと涙が溢れ出る。
「よ、よがっ、良がっだああああ!!」
おいおいと泣きながら、青年はリンに抱きついた。
リンは苦笑しながら、よしよしと撫でる。
そしてふと奥の扉を見つめた。
すると、扉が開く。
「·····あ、お客様····?」
リンの知らない少女だった。
黒髪の可愛らしい少女。
不安そうな瞳でこちらを見つめている。
リンはふんわりと微笑んだ。
「リンと申します。貴女のお名前は?」
少女はその笑顔と優しい声に安心したのか、はにかんだように笑い、その名を口にした。
「こちらでお世話になっている者です···。
名前は______
_____"有島 愛"と云います」
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知ってる人は知ってる((
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涼風梓(プロフ) - リ”ン”ち”ゃぁん!(とても野太い声)え、マジ聖母様…可愛い…レイ君と有島おにーさんのいもーとさんが出たときめっちゃ発狂しました有り難う御座います((これからも体を壊さない程度に自分のペースで更新頑張ってください! (2019年5月22日 16時) (レス) id: b666f93d0b (このIDを非表示/違反報告)
kanixtuto(プロフ) - うおぉぉぉぉ!有島の妹!レンくんたちが出てただでさえ嬉しいのにこういう作品ほんと好きです (2019年5月8日 19時) (レス) id: bec7d7e682 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 2人のキャラ設定とても面白いですね!弟君のキャラとか好きです! (2019年3月28日 18時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 好きです!こういう世界観!続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年3月28日 18時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)
鈴カステラ(プロフ) - グリム兄弟かむおん!見てみたいです! (2019年3月28日 18時) (レス) id: 465dee071e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年3月24日 12時