【3年A組】せんせー、好きです【今から皆さんは人質です】

好き。 ページ8

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とりあえず、お母さんの仕事が終わるまで、保健室で休ませてもらうことになった。
保健室の先生が、今居ないから代わりに柊先生が居てくれてる。

何だか申し訳ない。


「せんせい⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」


「ん？」


「ごめんなさい⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅、あの、私、だいじょーぶ、ですから」


迷惑かけたくないからとそう言ったけど、先生は優しく笑うだけ。


「もう授業ないから」


「でも、」


「良いから。大人しく寝てろ。
一人じゃ心細いだろ？」



⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅子供扱い。


まあ、実際、先生からしたら子供なんだろうけど⋅⋅⋅⋅⋅。

熱のせいかな。何だか泣きそう。
布団を頭から被る。


「A？」


涙が溢れる。後から後から大粒の涙が溢れる。

何で泣いてるんだろう？

分かんない。


分かんないけど、涙が止まらない。


どうして、止まらないの？


熱のせいで情緒が不安定になってるのかな。


声が漏れないように手で口を押さえる。



「A？ 大丈夫か？」


返事なんて出来ない。
泣いているのがバレてしまう。


止まって、止まってよ、ねえ。


その時、突然視界が開いた。
そこには布団を持ち上げた先生。


「どうした？ 泣くほど辛いのか⋅⋅⋅⋅⋅？」


「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅はい、くるしーです、すごく、」



──────苦しい、先生のことが好きすぎて。

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