03 ページ4
…どうしよう。
生まれてこの方17年。授業をサボった事のない私が授業の始まりを告げるチャイムを無人の教室で聞くことがあるなんて。
それはもちろん自分が教室に逃げたから悪いのだが、本当に私が悪いのか。いや、あの女の子たちが悪いはず。
そんなどうでもいい事よりどうするべきか。このまま移動教室に行くべきか。
…いや、誰の目にも届かない場所へ行きたい。
私はすぐに席を立ち、教室から出て屋上へと続く階段へ向かった。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「せんせー、(人1)がいませーん。」
今の授業は音楽。俺は授業をするのではなくて弾く方が好きだけど、この時間は好きでも嫌いでもない。先生が可愛いからかな。
そんな事より。
(人1)がいないなんて。あの子は授業をサボることも居眠りすることも落書きすることもないのに。
キヨに何か言われて落ち込んだのだろうか。今更？
「ねぇねぇ、ラーヒー？」
「なになに、ジーフー」
「(人1)ちゃん、キヨになんか言われて落ち込んじゃったのかなぁ？」
「それでサボる？ってか今更じゃん」
「だよなぁ」
あくびをしながら話すコイツには緊張感がない。授業中に話す俺も俺だけど。
「キヨはサボり？」
「だと思うよ」
あいつは本当にもう。今年は受験生って分かってるのだろうか。
こーすけでさえ授業には出てるのに。
…寝てるけど。
(人1)ちゃ……ううん、Aちゃん。
キヨってあの子のこと好きだと思うんだよねぇ。好きな子程いじめたくなる、的な？キヨも子供だなぁ。
俺は薄く笑った。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
屋上へ続くドアを開ける。
もちろん誰もいない。
ドアから見えない、日の当たる場所に私は腰を下ろした。
ここは落ち着くいい場所だ。ここでならいつでも眠れそう。
それにしても。
『たまには授業サボるのもいいかもしれないなぁ』
なんて、ね。
このなんとなく呟いた言葉は一人しかいないこの屋上に響く。
いや、一人だと思っていただけだ。
「へぇ」
…一人じゃない。そして、聞き覚えのあるこの声。
「優等生ってそんな事言うんだ？」
頭上からは私の大嫌いな声が降ってくる。
顔をあげると、そこにはキヨ君が立っていた。
---------------------------------------------------------
順位ありがとうございます；；；
夢主ちゃんのイメイラがあるのでそのうち上げたいです(；＿；)
話進まない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 563人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みらい(プロフ) - この続編が見れないのですが... (2016年4月28日 22時) (
レス) id: 3ab5c05228 (このIDを非表示/違反報告)
紫水 - 蒼乃さん» ありがとうございます！テンポよく更新していけたらいいなと思っています！頑張ります！！ (2015年12月14日 23時) (レス) id: eb31e08839 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 更新楽しみにしています。とてもワクワクしています。応援しています (2015年12月14日 22時) (レス) id: 254f248085 (このIDを非表示/違反報告)
にゃこ(プロフ) - 怜奈さん» まじですか！！最高でしたね！！！でも会員じゃないのでレトさんの弓道が見れない！！！ (2015年12月12日 18時) (レス) id: d17cd5009f (このIDを非表示/違反報告)
怜奈(プロフ) - 私も江戸村見ましたよ！最高でしたね！！最高でしたね！！(大事なことなので二回言いました) (2015年12月12日 14時) (レス) id: 3dc44ae1cd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にゃこ,紫水 | 作成日時：2015年11月6日 20時
