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案の定、俺に彼女が出来たことはクラス中、いや、全学年に一瞬で知れ渡ったようだ。
自分で言うのもあれだが、俺は年下からも同級生からも人気があるらしい。
俺からしたらどうでもいいし、女子には冷たくしてるのになんでだろう。
そんなことを考えながら下駄箱へ向かう。もう放課後。
昼はこーすけとヒラに励まされるし説教されるし。でもあいつらの言う通りだ。
午後は結局保健室で寝たし、頭は痛いけどマネージャーのもとへ行かないといけない。名前すら覚えてないけど。
あいつはもう居た。
「あ、キヨくん!!帰ろっ!!」
嬉しそうに駆け寄ってくるこいつに嫌悪感を抱くも、歩調を合わせて歩き出す。
「ねぇ、マネージャー」
「マネージャーじゃない!!…(人2)って呼んで?」
「………(人2)」
自分自身に吐きそう。こいつの名前とか初めて知ったけど、初めて呼んだけど。こんな生活毎日続くと思うと吐きそうにもなる。
「なぁに?」
「…なんで俺のこと好きなの」
そう、今まで俺に告ってくる奴は居ても拒んでたから俺を好く理由は知らなかった。この機会だし、聞いてみるのもいいだろう。
「んっとね、女子には冷たいし笑ってくれないのに男子の前だといっぱい笑うし騒いでるじゃん?それがたまんないの!!ギャップ萌え的な??」
うえ。
リアルに吐きそう。なんだこいつ。何がギャップ萌えだ。きめぇよ。
こんな日々がいつまで続くんだろう。
*********************
やっぱりAちゃんはえらい。真面目だ。目も真っ赤なのにサボらずに真面目に授業受けるのが素晴らしい。
友達や先生にも心配されてたがその心配を吹き飛ばすくらいの笑顔が眩しい。
キヨは休みのはずだった俺の代わりにAちゃんの隣の席になるはずだったらしいが、サボってくれてよかった。
こんな状態のAちゃんと隣なんて俺以外無理だろう。
「…ね、Aちゃん。」
『…なに?』
小さな声で話しかける。先生の雑談でクラスは賑やかだし、バレないだろう。
「…今日俺の家来ない?」
これは別にやましい気持ちなどない。優しい気持ちだ。
『…フジ君何するかわかんないからやだ…。女の子慣れしてるし…。』
「なんもしないよ、ほんと。まだ泣きたいでしょ?家では泣きにくいんじゃ?」
Aちゃんは結構考えた後小さく頷いた。
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みらい(プロフ) - この続編が見れないのですが... (2016年4月28日 22時) (レス) id: 3ab5c05228 (このIDを非表示/違反報告)
紫水 - 蒼乃さん» ありがとうございます!テンポよく更新していけたらいいなと思っています!頑張ります!! (2015年12月14日 23時) (レス) id: eb31e08839 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 更新楽しみにしています。とてもワクワクしています。応援しています (2015年12月14日 22時) (レス) id: 254f248085 (このIDを非表示/違反報告)
にゃこ(プロフ) - 怜奈さん» まじですか!!最高でしたね!!!でも会員じゃないのでレトさんの弓道が見れない!!! (2015年12月12日 18時) (レス) id: d17cd5009f (このIDを非表示/違反報告)
怜奈(プロフ) - 私も江戸村見ましたよ!最高でしたね!!最高でしたね!!(大事なことなので二回言いました) (2015年12月12日 14時) (レス) id: 3dc44ae1cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃこ,紫水 | 作成日時:2015年11月6日 20時