#5 ページ5
A
恐る恐る顔に手を触れると、確かに硬いものがあった。
やっちまった。
普段コンタクトだから同じ風景に見えるじゃん！
それよりも、どう返そう。
「あー……えーっと…」
万「俺らの部屋くる？
……つっても至さんの部屋だけど。」
どうしてそうなった。
「は？」
万「そのメガネ、ブラウォーとメガネ屋のコラボの時のだろ？」
突然顔を近づけてきてじっくりとみられる。
いや何なのコイツ。
万「俺らもそれやってんの。ブラウォー。」
「だから一緒に来いと？」
万「そ。」
……もう隠しても意味ないし。
そろそろオンでやり始めないとって思ってたし。
そう。これは渋々行くのだ。決してバレたからやるしかないとか、脅されるの嫌だから従うとかじゃない。
「分かった。準備するから摂津さんは＿＿」
万「万里。」
と、その無駄に整った顔面を急接近させるせっ…万里。
「万里、ちょっと待ってて。」
とりあえず、いつものスタイルに戻るか。
万「今のスルーされるとかマジかよ…」
万里の呟きは私にまで届かなかった。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
至
……遅い。
冷蔵庫に食料調達のため向かった万里が戻ってこない。
探しに行くのも面倒だし、先に1クエ始めるか。
そう思っていたが、万里はまもなく帰ってきた。
万「至さーん。お土産。」
お土産？
至「何？こんな短時間で京都でも行った…の？」
振り返った先には、いるはずのない妹さんがいた。
至「説明はよ。」
万「さっきリビングで会って、話してたらコイツもブラウォーやってるらしくて。」
「どーも。」
へぇ。妹さんもやるんだ。
てか、いつもと雰囲気違いすぎて誰か分かんなかった。
ザ.腐女子みたいな格好してるけど、顔が良い分可愛く見えてくる。
しかも半袖短パンって。もう誘ってるようにしか見えない。
至「じゃあとりあえずやるか。」
万「飲み込みはやっ！」
「私、ブラウォーはずっとソロだったんですけど、大丈夫ですか？」
オンゲーなのにソロとか悲しいすぎ。
至「大丈夫大丈夫。チーム戦のことは手取り足取り教えてあげる。」
万「犯罪臭が…」
「私年上も喰えるんで。全然大丈夫っす。」
万「そーいう問題じゃねぇだろ！」
やべ、普通に楽しい。
人数が増えて騒がしくなったのが嬉しいのか、隣にリアルJKがいてテンション上がってんのか。
まぁどっちでもいいけど。
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作者名：☆イッチー★ | 作成日時：2018年7月9日 18時
