Data85 ページ39
エース「え……!?でも喰種は人間からしか栄養を取れないんじゃ………」
ロッティ「まあ詳しくはAに聞いた方がいいんだが、取り敢えず今までに人の肉を直接食べたことはねェよ」
エースはそう聞くと少しは安心したようで、強ばっていた表情が少しだけ緩んだ様だった
だが、そう甘い事ばかりは言っていられない
「でもな、エース。お前が今後どうやって生きていくかはまだ分からねェが覚悟はしておくべきだ。緊急時には人を食べる覚悟をな」
エースの顔が再び強ばる
「…まあ、こんなこと言ってるがおれだって覚悟してるか、って言ったら全然だ。今食えって言われても正直無理だ」
だからな、エース
「深く考えすぎる必要はねェ。今この平和な状況で、もしもの事を考えたって答えなんて出る訳がない。
覚悟なんてのは自ずと決まってくるもんさ」
楽観的なもんだろ?
そんくらいでいいんだ
「人の考え方はそれぞれだ。おれの考え方が正しいのか間違っているのかも分からねェ、あくまでこれはおれの考えだ。お前の納得のいく答えをゆっくり探せばいいさ」
なんかおればっかり喋っちまって悪いな、
なんて言えば、ずっと黙っていたエースが口を開いた
エース「…まだ頭ん中ぐちゃぐちゃだけど、少しだけ気持ちが落ち着いた。ありがとう、ロッティ」
話が一段落つくと、
コンコンコンコン
ノックの音が部屋に響く
白狐「遅くなって悪いな、珈琲とクッキー持ってきたぞ」
扉が開くと珈琲とクッキーのいい香りが部屋を満たす
白狐「喋ったり頭使ったりで疲れたろ。コーヒーブレイクにしよう」
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紅羽 - とっても面白いです!更新頑張って下さい! (2018年9月15日 15時) (レス) id: 8af585387f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飛燕 | 作成日時:2018年9月10日 20時