狐面の彼女の探し物 File2 (ページ32)

今日:5 hit、昨日:18 hit、合計:68,607 hit

Data78 ページ32

─翌日─

目が覚める

体を起こしてみるが痛みや怠さはない

こういう時だけはこの体に感謝だな

間もなくしてロッティも目覚めた

「おはよう、体の調子はどうだ？」

ﾛｯﾃｨ「…おう……大丈夫………」

まだ眠そうだ

朝が弱いのは相変わらずだな

さて、これからどうしようか、

もう体は動き回れるのだが仮にも人の船、勝手に歩き回るのは顰蹙(ひんしゅく)だろう

暇のつぶし方を考えているとエース君とデュース君が部屋を訪れた

ｴｰｽ「お、起きてた。おはよう」

「ああ、おはよう」

ﾃﾞｭｰｽ「怪我の具合は？」

「お陰様でもうすっかり治ったよ」

ﾃﾞｭｰｽ「まあ一応確認するから包帯取るぞ。エースは外出ててくれ」

ｴｰｽ「なんでだ？」

ﾃﾞｭｰｽ「なんでって…Aは女性だぞ」

ｴｰｽ「…………え？」

船にエース君の叫び声が響いた

耳が痛い………

ｴｰｽ「A女だったのか!?」

「あ、嗚呼。狐面もしているし分からなくても仕方ないが…まあ、気にするな

あと、別に部屋から出なくていい。服捲るだけでいい場所だからな」

ﾃﾞｭｰｽ「本人がいいならいいが…」

脇腹の傷に巻いた包帯を解いていく

解き終えたそこに傷は無かった

ﾃﾞｭｰｽ「…まさか本当に治るとは………………」